【概要】
TFT液晶表示がきれいでしたので、次に画素数のもう少し多いものを
試してみました。今度はTFTではなく、TFDという種類の液晶表示器です。
型番は、「172BA00」というもので、「液晶市場」から購入しました。
概略仕様は下記のようになっています。
結論からいうと、この液晶表示器は色合いはいまいちでTFTよりは劣ります。
問題は、画素とRAMアドレスの配置が複雑で制御しにくいということです。
結果的に、1ドットごとの制御が難しいので、この液晶表示器はお蔵入りという
ことになりました。
LCDタイプ : TFD
表示ドット数 : 132×162ドット
表示色 : 4096色(12ビット)
表示面サイズ : 32.5×39.8mm
電源 : 3.0V±0.1V
バックライトLED: 6.0VTyp 15mATyp
MPU接続 : 8ビットパラレル
【全体構成】
全体構成は、ほぼTFTの回路と同じですが、液晶表示器の構造が異なる
ため、コネクタの配置が異なっています。
電源が3.0VMaxとなっていますので、3.3Vのレギュレータ出力にショットキー
ダイオードを直列に挿入して3.0Vとしています。
LEDの電源は6Vなのですが、今回は試作ということで3.3V直接としています。
あとはスイッチだけです。
試作基板の外観は下記のようになっています。液晶表示器のサブ基板も
製作しました。コネクタが0.5mmピッチと非常に細かくて、はんだ付けは
慣れていないとちょっと難しいですね。
液晶サブボードの右下がコネクタ
LEDの電源は配線で接続
表示の色は制御ができなかった
ため正常な色にはなっていません
しかし、全面クリアで各色を出しても
あまりきれいな色にはならず、
ちょっと色の薄い感じになります。
透過型と反射型を兼用しているため
ということです。
【制御方法】
この液晶表示器の問題は、縦方向の表示の仕方です。縦方向の実際の表示
ドット数は、200ドットあり、仕様の132ドットの1.5倍のドット数となっています。
そしてドットの色データの配置が、3ドット分のデータで2ドット表示されるように
なっています。
したがって、実際の制御をする場合の座標は、1.5倍の位置となり、かつ前後の
2ドット分のデータを一度読み込み、ORをしてから出力してやる必要があります。
今回の試作では読み込み機能を省略してしまったため、この制御は実質不可能
です。
しかし、機能追加するにしても制御が複雑で表示速度も遅くなってしまいますし、
表示の色合いも薄めでいまいちでしたので、機能追加までいかず、
今回はこの液晶表示器の使用をあきらめました。