Androidアクセサリとは


【概要】

Androidアクセサリとは、正確にいうと、Google社が「Google I/O 2011」で
「Android Open Accessory」として発表した、Android端末とアクセサリを接続する
ためのインターフェース仕様で接続されるアクセサリ機器のことを言います。
 このインターフェース仕様では下記が定められています。

 ・ハードウェア接続仕様
 ・プロトコル定義
 ・ソフトウェアAPI

このインターフェースはAndroid Platform API 10以上を含むAndroidで可能
となります。つまり、

 ケータイの場合は、 Android 2.3.4 以降
 タブの場合は、    Android 3.1 以降  で対応となっています。

【2種類の接続形態】

(1) アクセサリモード (Android 2.3.4以降または3.1以降)
  これまでのケータイはUSBデバイスとしてのみ動作し、外部のUSBデバイスと
  接続を開始することができません。
  Android Open Accessory はこれを解決するための機能を追加したもので、
  外部のアクセサリをUSBホストとして動作させます。
  このとき下図のように、USBデバイスとなるケータイ側を「Android Powered Device」
  とよび、USBホストとなるアクセサリ側を「Android USB Accessory」と呼びます。

  この場合、アクセサリはUSBホストとして機能しますから、USB Aタイプのコネクタを
  実装し、5V 500mAの電源供給機能を持つ必要があります。
  さらに、AccessoryモードのAndoird Powered Devieつまりケータイを検出するための
  機能(Android Accessory Communication Protocol)を実装する必要があります。

(2) USBホストモード (Android 3.1以降)
  このモードでは、下図のようにAndroid Powered Device」、つまりTABなどが
  USBホストとなってアクセサリを接続制御します。  



 この場合にはTAB側がホストとなって、アクセサリに電源を供給します。
 ただし、Android 3.1はホストモードとアクセサリモードの両方をサポートします。

【リファレンスサンプル】

GoogleのWebでは実際にこのAccessoryを組み込んだ開発キットとして下記が紹介
されています。すべてアクセサリモードとなっています。

(1) Arduino Mega ADK
    Arduino Store社
(2) PhoneDrone Board for Android
    DIY Drones社
(3) Accessory Development Starter Kit for Android
    Microchip Technology社
(4) Freeduino USB Host Board
    Modem Deivice社
(5) RT-ADK&RT-ADS set
    RTCorp 社
(6) Seeeduino ADK Main Board
    Seeed Studio社
(7) IOIO for Android
    SparkFun社

【開発環境】

このAndroid Accessoryの開発環境は、Android Powered Device、つまりケータイ
やTABのアプリケーションの開発用と、アクセサリ側の主にマイコンの開発環境
とが必要になります。

(1) アクセサリ側の開発環境
   Googleから標準で提供されているのは、Arduino用のライブラリで
   「Arduino USB Host Shield Library」となっています。
   このため上記リファレンスサンプルはMicrochip社以外はすべてArduinoベース
   となっています。
   これに対してMicrochip社は、USBフレームワークの中に「Android Host Class
   としてUSBのホスト1つのクラスモジュールとして提供しています。

(1) Android側のアプリケーション開発環境
  こちらは標準のAndroid開発用ツールを使います。必要とされるのは下記の3つです。
  つまり言語はJavaを使い、開発環境としてEclipseを使ってその対象デバイスとして
  Androidを使うという環境になります。

   ・Java SE
   ・Eclipse Classic
   ・Android SDK

  これらを使って実際の開発環境を構築する手順については、下記が参考になります。

   ・Andoid Developpers 「Installing the SDK」

  インストールの際に注意すべきことは下記3点です。
   ・インストール順序は上記のソフトウェア順とする
   ・インストールするフォルダや、ユーザーネームには日本語は使わないこと
   ・インストールディレクトリにはスペースを入れないこと
    (標準インストールディレクトリがC:\Program Files\・・・・ となっているので
     必ず変更する必要がある。そうしないと Virtual Deviceが起動しない)



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