MPASMの概要と機能

【MPASMとは?】

 MPASMというのは、Microchip社の全マイクロコチップに対応
した汎用アセンブラで、豊富なアセンブラ指示言語やマクロ言語
を持っており、効率的なプログラム開発をするための道具に
なっています。


【特徴】

 MPASMはMicrochip社の12、14、16ビットのすべてのシリーズに
対応した汎用アセンブラで下記のような特徴があります。

1.すべてのマイクロチップの命令を扱える
 マイクロチップには12、14、16ビットの3シリーズがあるが、もと
 もと命令体系がアッパーコンパチブルになっており、MPASMは、
 このどの命令体系にも対応している。

2.MS-DOSとMS-Windows両方に対応している
 MPASMにはMS-DOS対応の「MPASM.EXE」と「MPASMWIN.EXE」
 の2種類があります。いずれも全く同じコマンドラインのオプションを
 持っており、リストを出す/出さない、オブジェクトフォーマットなど
 など、いずれも実行開始時にコマンドとして指定できる。

3.豊富なアセンブル指示言語を持ち、色々な定義ができる
 MPASMには実際の機械語に変換される命令以外の、アセンブラ
 に対する指示命令(擬似命令)を数多く持っています。
 これらをソースコードに加えることで、アセンブラに対する制御や
 マクロ定義やリスト指示など多くのことが出来ます。

4.柔軟なマクロ言語が作成できます
 アセンブラ指示言語(擬似命令)により繰り返し使う命令シーケンス
 や、決まったパターンの手続きをマクロ化してコーディング作業を
 楽に出来る。

5.MPLABと互換性があり、そのまま同じアセンブルが出来る
 統合開発環境である「MPLAB」に含まれているアセンブラとは、
 完全に互換性を持ち、何ら手を加えることなくアセンブル、実行
 が可能です。

6.種類の異なるマイクロチップへの移植が簡単
 アセンブラ命令は共通で機械語が異なるだけなので、プロセッサ
 種別を指定してアセンブルし直せば異なるマイクロチップで動作
 させることが可能。

7.リロケータブルなオブジェクトの作成ができる
 大きなプログラムを分割したり、繰り返し使うプログラムモジュール
 には、再利用可能なライブラリとして作ることができ、「MPLINK」
 により、あとから一つのプログラムとしてリンクすることができる。


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