【概要】
本の付録にもなっている、「PIC16/18用の汎用基板」をdsPIC30Fシリーズが
使えるように改造します。
dsPICはPIC16/18とはピン配置が異なるため汎用基板がそのままでは使えません。
しかし異なる部分はほんのわずかですので、簡単な改造で汎用基板をdsPIC30Fでも
使えるようにできます。
この改造で使えるdsPICは28ピンのdsPICで下記となります。
dsPIC30F4012
dsPIC30F2010
dsPIC30F2012
dsPIC30F3013
【ピン配置の差異】
まず単純に28ピンのPIC16シリーズとdsPIC30Fシリーズのピン配置を比較してみます。
代表的な例で比較します。
図のように、「13、17、18、27、28ピンの5個だけはPIC16シリーズから変更しなければ
動かすことができませんので、どうしても変更改造が必要です。
【基板改造】
基板の改造個所は上記の差異に基づいて下記を行います。まず回路図で変更部分を示すと
下図のようになります。
(2009/1/4) PGCとPGDが逆であったので入れ替えた
図の順では下記のような改造となります。
(1) 13ピンを電源供給に変更する
・FET2への配線パターンをカットし、IC3のソケットの13ピンと20ピンをジャンパ接続
(2) FET2を14ピンに変更
・14ピンからIC5へのパターンをカットし、FET2と14ピンをジャンパ接続
(3) SW1を16ピンに変更
・SW1のライン(前項で切断)を16ピンにジャンパ接続
16ピンはTR1を実装しないので空いている。
(4) PGC、PGDの接続先を変更
・J2から27ピン、28ピンへのパターンをカットし、
J2の4ピンは16ピンへ、5ピンは17ピンへビニール線で配線
(5) 28ピン(Vdd)と27ピン(Vss)を電源へ接続変更
・前項でJ2へのパターンはカットされ、LED6,7は実装しないので接続先は無い。
・28ピンとJ2の2ピン、27ピンとJ2の3ピンへのパターンをジャンパ接続
(6) チャネル0のアンプ入力を2.5Vの中点にオフセットする
・10kΩの抵抗2個で電源とグランドを接続し中点をIC2Aの3ピンに接続する
【注意事項】
ICSPでプログラミングするときは、RS232C用インターフェースIC(IC4)を抜いて
実装しないようにしておく必要があります。(同じピンを使うため)
【改造後の回路図】
上記改造によってできあがる回路は下図のようになります。これでちょっとしたDSP機能の
確認や、基本的な内蔵モジュールの動作が確認できます。