1.概要 ここでは別項目で説明した低周波発振ユニットと、6桁カウンタユニ ットを組み合わせて製作した、測定器としての低周波発信機を紹介して います。 本当はAC電圧計も一緒に組み込みたいところですが、これはまた次の 機会に追加することで考えます。 2.機能/仕様 出力周波数範囲 10Hz 〜 100KHz 4チャンネル切り替え 出力種類 正弦波出力(BNCコネクタ、RCAピンジャック) 出力レベル 最大約3V(負荷600Ω) 1、1/10レベル切り替えと連続可変の組み合わせ 周波数表示 Hz単位(6桁)表示 電源 AC100V 3.回路図 全体の回路はユニットを接続するだけなので至って簡単です。 1と1/10に出力を切り替えるスイッチを追加しています。ここに使う抵抗 は1%程度の精度の金属皮膜抵抗を使って下さい。
4.実装方法
製作に使ったケースはIDEALの「SF-4」で他の作品でも使っているものです。
このケースは、中に上下移動可能な中板があるのと、前面に化粧板が別に付
いているので実装が楽なのと、仕上がりがきれいなので好んで使っているもの
です。 今回の内部実装は、上側にカウンタユニットを配置して6桁の表示が上側に
来るようにし、発振ユニットは下側に配置しました。
構成は、回路図に示すように、まず電源はAC100Vを直接使うことにし
カウンタユニットからのノイズを避けるために別々の電源トランスにしました。
カウンタユニット側の電源整流用ダイオードスタックの実装をプリント板に
入れておくのを忘れてしまったのでトランスとプリント板の接続に直接使い
ました。
実装上では、周波数設定用のボリュームを調整がし易いように3:1程度
のギア付きのダイアル(秋葉原のジャンクで見つけたもの、無くても可)
を使ったことと、出力端子にBNCコネクタとRCAピンジャックの両方を
用意したぐらいで特別なものはありません。
写真にボリューム周りの実装を示します。
回転の際ボリュームに無理がかか
らないようにジョイントを入れています。
製作上で注意することは出力信号レベルが低いときに、出力にノイズが混じ
らないようにカウンタ部分と発振部分を実装上分けることです。
特にアースからの回り込みに注意が必要で、アース関連の配線は、それぞれ
独立にし、接続はカウンタの入力部分だけにします。
全体外観 下側の発振部実装 上側のカウンタ部実装