DC/DCコンバータを使った簡易電源

  市販のDC/DCコンバータを使った電池代わりの電源です。


【概要】

秋月で市販されている出力電圧可変のDC/DCコンバータを使った
簡易な電源です。
液晶表示器で、出力電圧値と出力電流値を常時表示します。


外観は下記となります。透明のポリカーボ製のケースに実装しました。
高さがピッタリでしたので、基板裏面の出っ張りをぎりぎりまで少なくする
必要がありましたが、きれいに納まりました。




【簡易電源の構成】

この電源に使用したDC/DCコンバータは、「HRD12003E」というもので
最大出力が「12V 3A」のものです。
このモジュールは出力電圧が可変できるようになっていて、カタログでは
DC24V入力であれば、5V〜20Vが可変範囲となっています。
しかし、実際に動作確認してみると、24V入力であれば、2V〜21Vの範囲
で可変できることが分かりました。
目的のバッテリ代用電圧としては、2Vまで下げられれば十分ですので
何も細工をせず、そのまま使うことにしました。

あとは、実際の出力電圧値と電流値が表示されれば実用的に使えますので
メータではなく、液晶表示器で値を表示させることにしました。
PICマイコンを使って制御することにしましたので、電圧は抵抗分圧だけで
直接A/Dコンバータで入力すれば問題ありません。
電流の方は、回路に直列に抵抗を挿入して、その電圧降下で計測できますが、
大きな抵抗を挿入すると実際の供給電圧に影響が出ますから、できるだけ
小さな抵抗値とする必要があります。
今回は0.1Ωとしました。こうすると電圧降下が2Aでも0.2Vの電圧降下しか
ありませんから、PICに入力するにはオペアンプで増幅が必要です。

そこで、例によってオペアンプ内蔵のPIC16F785を使うことにしました。これで
PICだけで構成できますから、非常に簡単になります。

全体構成は下図のようにしました。





【製作】 

簡単な構成ですので、回路も簡単です。
回路図は下記のようにしました。




出来上がった基板は下図のようになりました。
液晶表示器はコネクタで取り外せるようにしたのと、高さをちょっと上げて
ケースに入れたとき見やすいようにしました。




【プログラムの概要】




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