PICクラブ 第9回情報交換会


【第9回情報交換会概要】

開催日時  2000年9月10日 PM1:00〜PM6:00

開催場所  川崎市中原 マイクロアプリケーションラボ内

出席者

菅原 雄介
下笹 洋一
宍戸 浩二
梁取 弘明
落合 幸喜
有井 智哉
佐藤 成
小田島雄一
五十川基文
矢野 百人
青山 秀治
堀 浩一郎
福士 幸弘
中尾 裕一
小野寺 康幸
柏原 俊之
大藤 眞弘
黒滝 賢治
小川 晃
松家 光雄
後閑 哲也


【まとめ】 

第9回の情報交換会は、総勢21名という大勢の方々の参加で盛況でした。
今回はCEATEC(旧エレクトロニクスショー)への参加作品も確認するということで
作品の紹介が多く、解説も余り時間が割けなかったのですが、それでもそれぞれに
何かを得ることができ、帰り道は何か満足した気分に浸ることができました。
今回も自社のスペースを快く提供して頂いた、MALの小川さんには
心よりお礼申し上げます。

《参加者写真》
  今回も参加者が多いためカット写真です。


      青山氏  黒滝氏  大藤氏   梁取氏      中尾氏
       松家氏 小野寺氏    佐藤氏

   梁取氏 小田島氏    五十川氏      有井氏
       小野寺氏   佐藤氏    

     梁取氏  中尾氏  福士氏 小田島氏  五十川氏  柏原氏
     小野寺氏 佐藤氏    宍戸氏   松家氏



【作品紹介】


1.ライタ兼評価ボード : 五十川さん(初参加)

PICの初級コースのプログラム開発を勉強するには最適のボードです。
自作のプリント基板での製作です。RS232C、液晶表示器、汎用入出力
ライタ、ブザー、スイッチ設定など基本としてあるべきものは一通り実装
されています。

20キーのスイッチパッド
液晶表示器
ライタ用コネクタ
シリアル用コネクタ
などが並ぶ



2.初級組み立て実験 : 宍戸さん(初参加)

PIC活用ガイドブックのLED表示をベースにスイッチなど各種追加して
勉強中のボード

勉強中で色々変更を
加えながら進めている
基板

3.スペアナキット : 青山さん

以前紹介のあったパソコンを利用したスペクトラムアナライザキットで
今回CEATECに展示する作品として紹介して頂いた。
中身もPICがPIC16F873に変更されて大幅にバージョンアップしていました。
中身も非常にすっきりした構成で、4GHzまで拡張したそうです。


左が電源、右側が本体で
高周波部は全て金属シャーシのユニット
になっている。
基板部分が制御部



制御部にはPIC16F873が
使われた、アナログ部がすっきり
したため部品点数も大幅に
少なくなった。



4.汎用PICモジュール : 梁取さん

よく使うPICの部分だけを取り出して汎用のCPUとして色々な
用途に使えるようにした。
ケースが凝っていて、ABS樹脂を切り取って接着して作成したもので
基板がぴったりと圧入で収納できる。外部出力のコネクタもピンが
露出しないようにぴったりとケースに収めている。
手作りのケースとしては素晴らしい出来栄えです。


5.車載ARSコントローラ用通信評価ボード : 大藤さん

車のエアバック制御部同士のリンクのために使われるシリアル通信の評価
ボードで、電流伝送を使った双方向通信の出来る方式です。
実験では19kbpsですが、これを数100kbpsまで高速化してASICに内蔵
させるのだそうです。

左側が子機、右側が親機で
パソコンに接続する。
子機側にPICを実装してテスト用の
通信機能を果たす。



6.SpeedWriter(万能ライタ) : 小野寺さん

本クラブで何回か紹介されてきたライタがついに完成。CEATECで展示することと
しました。これひとつで、全てのPIC(PIC5xシリーズ、PIC18もOK)と、ATMEL製
CPU全種、さらには、SXシリーズまで書けてしまうという優れもの。
しかもどのライタよりも高速で書け、10倍程度も速さのものもあるとのこと。
近く市販されるとのこと。待ち遠しいですね。

真中が本体
左側はパラレル用(PIC16C5x、PIC17C)
右側はATMEL用オプションボード





本体の詳細

制御はPIC16F877だけで実現している。
本体ではPIC18シリーズが書き込める
(現状ではキットでは唯一のもの)


7.LEDフラッシャと波形発生器 : 佐藤さん

高輝度発光ダイオードを色々なモードで光らせるフラッシャです。車に載せる
計画だそうです。


4個のLEDが色々なモードで
点滅する。




正弦波と三角波を発生するユニットで、1Hz以下から10Hzまで出力し、
波形は128分割のテーブル方式で生成しているとのこと。

高精度クロックをベースにタイマで
時間ベースを作成してPIC内のテーブル
を使って正弦波と三角波を生成している。




8.ゲーム線香花火とロボット : 菅原さんと下笹さん合作

加速度センサーをぶら下げてWorkPadに表示される線香花火を制御する
もので、加速度計が揺れると線香花火が落ちて消えてしまうというゲーム。
です。加速度計のセンサー制御をPIC16F84でやっています。

   
PalmRobo
 全体の動作の制御をPalmPilotで実行し、モータの制御そのものを
PIC16F84で実行するというロボットです。CEATECに展示する。



PalmPilotを背負った車という感じ

基板部にPICがのっている。


9.カードリーダ解析ユニット : 中尾さん

ジャンクで入手したカードリーダにPICとLEDを内蔵して、読込んだカードの
内容をLEDに表示するというもの。
単体で動作するユニットで、これを何かに利用するということはまだ。


10.ファービーの友達 : 福士さん

ファービー語を発する小型ユニットと、ファービー語を解読するPalmPilot
です。ボタンを押すとファービーがしゃべり始めます。


右側がファービーフレンドで
PIC16F84で赤外線の出力を
出しています。



PalmPilotで赤外線を受信し、ファービー語を
解読して英語で表示します。




11.PICによるシーケンサ: 小田島さん

PIC16F84だけでシーケンサを作ってしまいました。
PICにシリアルインターフェースを設け、パソコンからシーケンス命令をダウンロード
することで、PIC内部で命令を解読実行してIOを制御してシーケンスを実行します。
CEATEC[展示用にベルトコンベヤのモデルまで製作していただきました。
コンベヤの上にものを載せるとセンサが検知してベルトが動き出し、反対側まで運ぶ
という動作を実行します。

シーケンサ本体
非常に簡単な構成で、
PIC16F84だけで出来ています。




ベルトコンベヤのモデル
自前の旋盤で加工したもの。

12.ラジコンラップタイマ  : 矢野さ

ラジコン車で競争をする時の周回時間を測定するもので、前回紹介したものの
バージョンアップ版できれいな仕上がりになっています。


真中に時計が表示されます。
右側は通過検出用のアンテナ


13.ロボット  :落合さん

今月末のロボット相撲に参加するために製作中のロボットを紹介して
頂きました。
内部はモータが大部分のスペースを占領してしまうため、フラットパッケージ
で超小型制御部を製作したとのこと。CPUはATMELに変わっています。



内部はモータが占有
バキュームは使わない主義とのこと








ATMELとCPLDで出来た制御部
これにセンサー基板とドライバが
追加されるとのこと


14.I2C モニタ  :小川さん

CPLDとPICを組み合わせてI2Cの動作状況をモニタして波形をパソコンに
表示するようにテスタです。
近々市販の予定とか。

ATMELの評価ボードも新規に発売するそうです。

【参加者紹介】

黒滝さん   お仕事は電力会社関連、何でも屋ということで、現在はパソコンの管理?
         台湾、韓国に旅行に行かれて電気街を徘徊されて来た紹介がありました。

堀さん    大学院に進学して、勉強中とのこと

松家さん   プリント基板製造をお仕事にしていらっしゃいます。
         当クラブの発想をお仕事に活用しているとのこと。

柏原さん   秋葉原の有名なお店でホームページを担当しているとのこと
         売上アップで苦戦中とのこと。

有井さん   神戸からの参加です。
    




       目次ページへ戻る