PICクラブ 第10回情報交換会


【第10回情報交換会概要】

開催日時  2000年11月18日 PM1:00〜PM5:00

開催場所  玉川大学 工学部 320番教室

出席者


高木 美勲
堀 浩一郎
内田 高之
宍戸 浩二
大橋 理恵
福士 幸弘
松家 光雄
河野 幸
梶川 信宏
清水 洋一
山原 忠雄
小野寺 康幸
梁取 弘明
中村 正
大内山 士郎
落合 幸喜
後閑 哲也
小川 晃


【まとめ】 

第10回を数える記念すべき?情報交換会は、玉川大学の教室をお借りして
一般の方の参加も得て大勢の方々の参加で盛況でした。
教室の黒板を使っての説明にはみなさんが昔?を思い出して懐かしく、なかなか
良い感じでした。
当日は玉川学園の学園祭の最中で、多くの方々が教室をのぞいて行かれました。

《参加者写真》
  教室の黒板の前で説明をする方も、机でかしこまって聴くほうも懐かしい
  風景ですね。























【作品紹介】

1.相撲ロボット:落合さん

毎回ロボット系の作品を紹介して頂く落合さんですが、今回はなかなか完成度の
高い相撲ロボットでした。すっきりした車体の中には4個のギアモータが大部分の
スペースを占めており、間にコントローラとセンサボードが2階建てに実装されて
います。狭いスペースに実装するためハードロジック部分はザイリンクス社の
CPLD1個にまとめてしまい、制御はすべてアトメル社のAVRマイコンで実現して
います。
相撲競技用のすくうためのパネルが両方向に
出ていて前後どちらにでも対応できるのが
特徴。かなり高速に動作する


両側にはギアモータが大きな部分を占めていて
真中の空いたスペースに基板が実装されています。
制御基板にはCPLDとAVRマイコンのみしかありません。

下側にある基板がセンサインターフェース基板です。
モータ制御用のパワーFETはモータの下側のシャーシ
に直付けで実装されています。


2.障害者用Windows再起動ボタン : 福士さん

福士さんも毎回障害者用の有用なツールを紹介して頂いています。
今回は、ボタン1個を押す操作でWindowsを再スタートできるようにするツール
を紹介して頂きました。このツールをキーボードとパソコンの間に挿入して接続して
使います。内部にはPIC16F84とアナログスイッチが実装されていて、常時はアナロ
グスイッチがキーボード側に接続されていてパソコンとキーボードが直結となってい
ます。ケースのボタンを押すとPIC側にパソコンが接続され、あたかもキーボードか
ら、CTL+ALT+DEL を押したように信号が出力され、Windowsの再起動になります。
 もうひとつのツールは、あいうえおの文字を並べた紙の背面に発光ダイオードを
並べた基板を置き、言葉に従って順次該当する文字の後の発光ダイオードを光らせ
ることで言葉を伝えようとするものです。


内部にPICとアナログスイッチICが
実装されている、箱の中心部に
押しボタンスイッチがある。



左図はmやはり障害者用のツールで
文字を順次LEDで光らせて言葉にしようと
いうものです。目下製作中のものを
持ってきて頂きました。


3.電子砂時計 : 小野寺さん

PIC18シリーズの練習用に作成したという1分間の電子砂時計で、10個
の発光ダイオードが10秒毎に消灯して行きます。底にCdsの光センサが
付いていて、逆さにすると消灯も逆からになるようになっていて、ちょうど
砂時計をひっくり返したのと同じ動作をします。
PICコンテストに出品したそうですが、残念ながら入選できなかったとのこと。
PICにはPIC18C452を使っています。


右端にあるLEDが順次上から消灯して行く。
底にCdsが付いていて光により逆転を検知
して、LEDの順序を上下逆にします。



4.万能PICライタ : 小野寺さん

前回も紹介した「SpeedWriter」の製品版が完成した。大きさも1/2になって
かなり使いやすくなった。これにオプション基板をつければ、アトメルのAVRも
セニックスのSXシリーズも書き込みが出来る。


販売とサポートは下記Webサイトで
行われていますのでどうぞ!

  Speed Writerのページ



5.PICエミュレータ : 山原さん

本格的なエミュレータの紹介です。PIC16C74を使ってPIC16F84などのPIC16
シリーズをエミュレートしてしまうツールです。写真の黒い箱が本体で、ここに
パソコンをシリアルで接続して実行させたいプログラムをパソコンからダウンロ
ードすれば、一旦PICの外部メモリにそのプログラムが保存され、あとは、内蔵
PICが指定されたPICと同じ動作をするように命令を解読実行して入出力ピン
に信号を出力します。
特に秋月電子通商製のアセンブラに含まれているマクロ命令にも対応していて
これを自動的に分解して実行するそうです。


パソコンからプログラムをダウンロードできる。
またブレークポイントなどを指定して各レジスタ
などの状態をパソコンで確認することが出来る。





エミュレータ本体は黒い箱、
左下の透明な箱はエミュレーションされる方。



6.サッカーロボット : 梁取さん

サッカーロボットの製作を続けている梁取さんが、ラジコンで動くものということで
試作したもので、自製の標準PICボードを使って2個のモータと、3個のサーボを
制御しています。ラジコン部分は一般のラジコンのプロポとレシーバを使っています。
ラジコンの受信機の出力のパルス列をPICで入力し、そのパルス幅から出力側の
モータと手に相当するサーボを制御しています。


サッカーロボット試作機と、標準PICボード
筐体はすべてABS樹脂を切り出して製作
梁取さんの得意技です。




モータなどの駆動部にはタミヤの
標準品を使っています。





7.CPLD試作用汎用ボード : 小川さん

ザイリンクス社のCPLDの動作確認や、勉強の出来る汎用ボードです、
ボードにはAVRマイコンが実装されていて、CPLDの入出力をAVRで入出力して
パソコンに表示したり、パソコンから出力内容を設定したりすることが出来ます。
これでピン数の多いCPLDのテストもスムースに行うことが出来ます。


右下の大きなICが被テスト用のCPLDです。
左がわのICがAVRマイコンでここからシリアルで
パソコンと連動しています。
CPLDへの書き込みはパソコンのパラレルポートから
JTAGで書き込みを行うことが出来ます。



   




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