【第23回情報交換会概要】
開催日時 2004年 12月4日 PM1:00〜PM5:30
開催場所 エポック中原 第3会議室
【出席者】
堀 浩一郎 吉葉 寛一 箱木 北斗 大畑 道生
樋口 聡 大内山 士郎 西村 正弘 瀬戸 静男
兼崎 幸雄 平川 友毅 小野寺 康幸 内田 高之
上谷 晴彦 川上 和男 小田島 雄一 深沢 秀男
櫻井 清 日高 弘 有井 智哉 小川 晃
後閑 哲也
【まとめ】
第23回情報交換会は、いつもどおりエポック中原の会議室を借りて開催しました。
今回は12月という時節柄、他の予定と重なった方々が多く、ちょっと少なめの22名
という参加者でした。その代わり作品の紹介もじっくりできましたし、dsPICの解説も
十分の時間をかけて行うことができましたので有意義な一日でした。
《参加者写真》 この他に 櫻井さんもいらっしゃいました。
有井氏 堀氏 平川氏 瀬戸氏 内田氏
小川氏 上谷氏 日高氏 樋口氏 川村氏吉葉氏 大内山氏 小田島氏 深沢氏
大畑氏 箱木氏 西村氏 兼崎氏 小野寺氏
スナップ風景
【作品紹介】
1.放電加工機 :兼崎さん
電気放電を使ってプリント基板のアートワークを自動的に作成する道具
X,Yテーブルの機構から放電の電気回路とNC自動制御まで、全部手作りの
加工機械です。
この作品は学校の教材としても使えるレベルで、クラブメンバーである
小田島さんのNC切削加工の技術が活かされています。
詳しくは「小田島さんのホームページ」を参照して下さい。
天井にあるモータがZ軸用 右側と
左下にあるモータが水平のX,Y軸用
Z軸の先に放電用の電極が固定される
電極は0.2φのシャープペンの芯が良いとの
こと。また加工する基板はマジックリンを
薄めた溶液に漬けた状態で行うとのこと
何故マジックリンなのか??
NC制御用のコントローラは小田島さんの作品
2.赤外線学習リモコン :深沢さん
赤外線のリモコンの出力を取り込んで学習し、その代替えができる学習型
リモコンです。
それだけでなく、Xportを使ってLAN経由でもリモコンできてしまうという
優れものです。
下側の箱が学習リモコンのプロトタイプ
上は動作確認用のおもちゃを加工したもの
顔の表情がリモコンで変わるようになっています。
赤外線受光、発光部の他に
XportのLANコネクタ接続部があります。
3.自作ガイガーカウンタ : 小野寺さん
ガイガーカウンタというとセンサー部は通常市販のものを使いますが
小野寺さんはこれを自作してしまいました。
しかも3kVという電源も単純な単3電池から作り出すという離れ業もやって
います。
ガイガーカウンタの全景
上蓋に液晶の表示器があり、内部にPIC16F628Aを
使った制御基板と、3kVを作り出す電源部があります。
電源は、単3の3VからまずDC/DCコンバータでAC10V
を生成し、それを8段の倍電圧整流で最高5kV程度まで
あげているとのこと。電流はほとんど流れないので
簡単な回路で高圧が作り出せるようです。
上側のアルミ箔で覆われた筒が自作の放射線センサーです。
原理は簡単な構造で、フィルム筒くらいの円筒型に巻いた
紙筒と中心を通した銅線が電極となりこの間に3kVを加えます。
紙筒にアルミ泊を巻き、これをセンサー電極とします。
さらにその周りにサランラップを巻き、さらにその周りにアルミ箔
を巻いてシールドとします。
筒中には、ライタ用のブタンガスを充満させているとのこと。
こうするとα線やγ線、β線などの放射線が通過したとき、内層のアルミ箔とGNDとの間に
数10mV程度の電圧パルスが発生するので、これをアンプしてカウントするようにしている
のだそうです。
数kVの電圧を使うので、自作するときには感電に十分注意して欲しいとのことでした。
電流はほとんど流れないので、小さなやけど程度で済むそうですが。
4.デフギヤ切り替え試験器 : 上谷さん
いよいよ完成が近づいてきた装置です。
でも誤動作に悩まされているとか
みんなで原因を考えアドバイスしました。
5.TVカメラリモコン : 瀬戸さん
アームの先に載せたTVカメラを手元からリモコンで
制御するためのユニット
手元にボリュームを置き、これを回すと連動して
先端に置いたサーボが比例した位置まで回転して
停止するというもの。
8pinのPICで制御しています。
6.JDMライタのICSP化 : 箱木さん
JDMという簡単なライタがインターネットで紹介されて
いますが、それと同じ回路を使ってICSP方式で
書き込みができるように改造したものです。
モジュラーケーブルを使って、ICD2と同じように扱える
ようにしています。
JDMライタの詳細は下記を参照して下さい。
「PICーProgrammer 2」
7.センサレスのブラシレスモータコントローラ : 櫻井さん
製品として使われる装置用のセンサレスでブラシレスモータを動かした作品です。
CPUにはH8/Tinyが使われており、モータの逆起電力を測定してロータの位置を
検出して3相のコイルのPWM制御をしているとのこと。
さらに速度制御にPI制御を取り入れて安定な動作を実現するようにしてます。
難しかったのは、逆起電力のサンプリングごとにPI演算をしてPWM制御をしな
ければならず、この間が数msec以下になるためプログラム実行時間を短くする
のに苦労されたとか。
(写真は製品開発中のため公開できません)
8.dsPICの解説 : 後閑
PICの新シリーズであるdsPICについて解説を行いました。
・dsPICの概要
・dsPICのアーキテクチャ
・dsPIC Filter Design Toolの使い方のデモ
・dsPIC Worksによるデータ解析方法のデモ
詳しくは 「dsPICのページ」を参照して下さい。