PICクラブ 第28回情報交換会


【第28回情報交換会概要】


開催日時  2007年 2月25日 PM1:00〜PM5:30
開催場所  エポック中原 第3会議室

【まとめ】 

 およそ1年ぶりとなったPICクラブ第28回情報交換会は、改装された新しい
エポック中原の会議室を借りて開催しました。
 今回はマイクロチップ ジャパンの渡辺様より、プロジェクタを使って、16ビット
PICマイコンの紹介と、これからの製品計画などについてお話をして頂きました。
 マイクロチップから今後矢継ぎ早に新製品がリリースされることと、次世代16
ビットPICも既に開発中であることをうかがいました。
 このあと、いつもどおり皆さんの作品の紹介を頂きましたが、皆さんのレベル
がかなり上がってきていて、PICを使いこなしていることがよくわかりました。

《参加者写真》  







  (ちょっとピンボケになってしまいました。すいません!!)


【作品紹介】

マイクロチップ ジャパン 渡辺様のミニ講演


マイクロチップジャパンの渡辺様
のミニ講演
16ビットPICの開発状況や新製品の
紹介がありました。

渡辺様 貴重な情報をありがとう
ございました。



皆さん真剣に聴かれていて
質問もたくさん出されました。
皆さんがマイクロチップ社の
動向に注目していることが
よくわかりました。


1.LAN内蔵PIC18とデルタシグマADの紹介 : 後閑


LAN内蔵のPIC18を実際に使った例を
デモしました。
WebサーバのデモとUDPによるデモ
を行いました。


MCP3421
18ビットデルタシグマADコンバータの使用例です。
真ん中のSOT23の6ピンが現物です。
18ビットという高精度と、0.05%の2.048Vのリファレンス
を内蔵していますので簡単に使うことができます。
これで電圧を測定すると1.5Vの電池電圧を15μV単位
で計測できます。

2.DDSを使った正弦波ジェネレータ : 小野寺さん


アナログデバイス社の50MHz動作のDDSチップと
PIC16F88を使った正弦波発生器
押しボタンスイッチで周波数設定可能
約50kHz以下は10ビット分解能の正弦波
となるので結構きれいな正弦波になるとか


3.PIC18評価基板を使ったタイマ時計 : 西村さん


下側にあるのがPIC18用評価基板
これに液晶表示器を接続、
タイマの機能として時刻一致で外部に
出力が出るようになっている。

C言語の勉強に作られたとのこと
次は周波数カウンタを製作中とのこと


4.燃費計 : 大塚さん


車のインジェクタ周期を計測することで
車の燃料噴射量を計測し、走行距離から
燃費を求める
PIC16F84を使った作品で、10個の角型LED
を並べてレベルメータにしている。
小型化と手の込んだ工作作品です。


5.データロガーとUSBタイマ : 菊池さん


PIC16F87+SN9604の組み合わせでUSB接続
可能なデータロガー。
4チャネルのAC/DC入力が可能で最大300Vまで
入力可能。
パソコン側でかなり高機能なデータグラフ化機能
を作成し、データグラフの表示と拡大ができる



アナログ入力部はオペアンプで構成されており
ゲイン切替はロータリスイッチによる手動切替
かなり複雑なアナログ回路構成となっているようで
いっぱい部品が実装されています。
ゲイン、オフセット調整などが大変だったとか



USB接続可能なタイマ時計
セイコーのRTC8564という時計用ICを使って
バッテリバックアップにより電源オフの間も時計は
カウントしている
PIC16F877で全体を制御


表示に蛍光表示器を使っている
ジャンクで手にいれたとか


6.赤外線によるモールス練習器 : 日高さん

ハムフェスティバルで自作品コンテストに応募して
「優秀賞第1席」に輝いた作品です。
PICによる赤外線を使った電信交信練習用トランシーバ
で従事者免許や無線局免許、アンテナが無くても
向かい合った複数人で電信が楽しめます。

仕上がり具合も素晴らしいものです。
側面に赤外線の送受信モジュールが見えます。
ただ通信するだけでなく、いろいろなモードで
練習が楽しめます。


7.Xportを使ったメッセージ転送 : 斉藤さん

PICとXportを組み合わせてLAN経由でメッセージを
送受信するユニット
LANの学習用に製作
途中にハブを挿入してPCとPICを接続



右下にあるのがXport
中央にあるPICはPIC18F452
液晶表示器に送受信したメッセージが表示される


8.無線送受信モジュールの紹介 : 和田さん

野村エンジニアリングさんで開発している無線送受信モジュールの紹介


微弱無線モジュール 
ASK方式の無免許で使える無線モジュール
10m程度は届くそうです。
回路図など公開されていますので
製作にチャレンジするのも面白いですね。

写真は送信側でスイッチを押すと
受信モジュールの対応するLEDが点灯する
というもの。複数個同時に押しても制御でき
ます。

特定小電力無線モジュールで技適取得済みです。
基板に実装された金属ケースがそうです。
このモジュールなら見通しのよいところなら
500mは届くとのこと

最新の2.4GHzを使った特定小電力無線モジュール
非常に小型にできていますので、機器に組み込み
やすいですね。
写真の右下にある金属ケースに入ったものが
実物です。


9.ICD2クローンの紹介 : さん

MPLAB ICD2のクローンです。
ICD2を自作してしまうとはすごいですね。
内部はCPLD2個を使って構成され、
ピンの切替スイッチにはFETを使っている
とのこと。



裏面の配線もすごいものです。



10.アマチュア無線機 フジヤマ とハロウィン: 黒田さん


アマチュア無線用トランシーバ
前面パネルの表示制御とキーヤーの制御に
PICが使われています。
下の箱はバッテリ




見事に部品が実装された基板です。
昔頒布された基板とのこと。




前面パネル後ろにPICを実装した基板
が見えます。
ちょっと昔の作品のためPIC16F84が使われ
ています。

おまけにハロウィンで使う ランプ
PIC16F84を使って内部にあるランプの
揺れを制御してローソクのイメージを出そうと
した。
ゆっくり点滅させるのにコンデンサを使ったとのこと。

右下にあるマイクに息を吹きかけると明かりが
消える。



11.無人搬送車 : 近藤さん


無人搬送車
10kg程度は軽く運べるとのこと




車輪駆動部はチェーンで行い
モータ軸の反対側にロータリエンコーダが
付いていて走行距離をこれで計測している




ステアリングも同じようにチェーンを使って
行われておりかなりの力がある。




制御は下側の基板にPIC16F873があってモータ
の制御を
上側の基板にPIC16F877があってこれで表示制御
と走行パターンの制御を行っているようです。



       目次ページへ戻る