PICクラブ 第32回情報交換会


【第32回情報交換会概要】


開催日時  2009年 8月 29日 PM1:00〜PM5:30
開催場所  川崎市総合福祉センター(エポックなかはら)
      7階 第3会議室

【まとめ】 

 夏の日差しが照りつける中で開催しました。外の気温だけでなく、会議室の
中も熱心な説明と質問で熱くなっていました。
発表された作品も今回は多く、有意義な半日でした。


《参加者写真》  











《スナップ》



【作品紹介】

1.mTouchの紹介 : 後閑

マイクロチップ社のタッチパネル対応について解説しました。CTMUとCSM方式
の使い方について解説。
またそれらを使った製作例も紹介

CTMUを使ったコンデンサ容量計
右下にある1,2,3がタッチスイッチ
の部分で、ハンダ面側にタッチパッド
のパターンがある。
左下にあるICソケットの部分が被測定
コンデンサをセットする端子部

結構の精度で計測ができました。


CSM方式を使った色合わせゲーム
左側に目標とする色がランダムに表示
されるので、下側のタッチスイッチで
RGB各色ごとに±して色を合わせるゲーム
です。



2.雷探知機、水位計など : 三田さん

マルツ電波の三田さんから、これから発売される予定のキットなどの紹介
がありました。
@ 雷探知機

雷検知器のキット
静電気の検出を行いPICで判定処理を
してLEDやブザーを鳴動
判定の仕方を工夫して誤動作を回避している
下記は内蔵の基板外観



A 静電容量式水位計キット

静電容量の変化を検知することで
水位のレベルを検出できるユニット
PICで容量を検出し、大きさにより
数段階のレベルをLEDで表示する


B 学習用温湿度計

温度と湿度センサを接続しPICで
液晶表示器に表示するキットです。



上記に使用している湿度センサです。
セラミックを使ったセンサで汚れたら
洗浄することで再生できるとのこと
湿度に比例した電圧が出力される
ので精度の高い測定が可能
下記より購入可能

HSM20G


3.ラジコンロボット : 梁取さん

子供向けのロボット工作教室で使っているロボットキットの紹介
汎用の素材で構成し、自由に構成を変更できるようにしたのが特徴
ラジコンのプロポと受信ユニットを使って無線制御とした


中央がPIC16F84Aを使ったモータ
のコントローラ。
右側がラジコンの受信機




4.PICnome : 山本さん

前回に引き続きOSC(Open Sound Control)対応のシンセサイザコントローラです。
パソコンをUSBで接続し、2小節の音の出し方を設定する8x8個のスイッチマトリクス
で構成されています。音はパソコンで出力し、どの音を出すかをスイッチで設定します。
前回よりバージョンアップし、ハードウェアも再設計したとのこと

ムービーを使って解説、
音の出し方のデモ、DJを実演したデモ

スイッチを押すことでパーカッション
やレコードなどの音の連続が変わって
いき曲を演奏していきます。


下側がPICnome本体
上は音を出すパソコン

スイッチを押すとそのLEDが点灯し
サイクリックに右から左へ順次進みながら
指定した音を出していきます。



ネット販売中のPICnome用部品キット
右上の基板は元になったオリジナル基板
右下が販売しているPICnome基板
左側は、LEDと導電ゴムのスイッチ基板

http://atelier.tkrworks.net/

5.介護用車椅子の補助モータ : 五十川さん

車椅子用の電動アシストモータをPICで制御したもの
地元の新聞やテレビのニュースの取材を受け反響があったとのこと。
鉛バッテリでDCモータを駆動、その速度制御にPICを使用
当初はモータ電流でドライブトランジスタを焼損したりして苦労したとのこと


説明中の五十川さん

6.フットスイッチ試作機 : 加藤さん

前回のフットマウスのA/Dのノイズ問題は、多数回の変換を平均することで
解決したとのこと
今回は、足で踏んでマウスのスイッチ代わりの動作をさせるためのスイッチ
の試作機を紹介

筐体は型で頑丈なプラスチック製
台湾メーカで製作
筐体中央にスイッチが見える
左下は試作のPICを使ったコントローラ
これをどのようにして筐体内部に実装
したら良いかを皆さんで議論


7.スピーカチェッカ : 深沢さん

AV関連のお仕事で実際に便利に使っている道具とのこと

天井などに取り付けられたスピーカの配線や動作の
チェックに使う道具
メロディーICとアンプの回路でスピーカの動作チェック
を行い
PIC内蔵のコンパレータで配線の導通チェックを行い
PICでブザーを鳴動させています。


8.Voice on Zigbee : 笠木さん

今回は、Zigbeeで音声を無線通信で送信するようにした無線のインターホンの紹介です
Zigbee部にはマイクロチップ社のWiFiのモジュールを使っています。
対向で音楽を送信するデモでしたが、音声帯域を電話帯域に制限しているため
音質はイマイチでしたが、会話では十分とのこと

基板は前回のVoIPで使ったものと同じで
イーサネットコントローラ(ENC28J60)の代わりに
Zigbeeモジュールを実装しています。
PICはdsPIC30F4012



9.メッセージボード : 大和田さん

ちょっとめずらしい「Swordfishコンパイラ」を使用したPICの製作例です
USBで接続し、USBブートローダを使ってプログラムを書き換えるようにした
メッセージボードです。
SwordfishコンパイラはBASICに近い記述でできるので解りやすいとのことでした
コンパイラに付属のLCDコントローラを改造してグラフィックLCDの表示を
制御しています。

USB経由でPICのプログラムを書き換えた後は
単体で動作し一定のメッセージと音を出力します。

PIC18F2550を使用
最初のUSBブートローダの書き込みには秋月の
ライタを使っているとのこと

パソコン側のUSB制御には、USB Bit Whacherを使用


10.スクリーン巻上げコントローラ : 横田さん

趣味でホームシアターを愉しんでおられるとのこと
そこでプロジェクタ用のスクリーンの上げ下ろしを自動化しようということで
PICでモータの制御をして実現したとのこと

26φのアルミパイプをスクリーンの巻上げ用とし
それをタオル掛けを軸受けに利用
あとは市販のプーリーとベルトドライブを使って
DCモータで駆動
DCモータの制御をPICで行っています

これすべてを電池で駆動しているとのこと


制御にはPIC16F785を使用し、プーリーに磁石をつけてホールセンサで回転数を
検出し、一定の回転数で巻き上げ、降ろしの完了を判定しているとのこと

11.ハンディGPS : 小野寺さん

GPSセンサを使って位置情報を表示するユニットです
GPSセンサにはRS232C出力タイプを使用

GPSセンサを実装する基板を製作
液晶表示器を3.3Vで駆動できるようにするため
PICのPWM出力でマイナス電源を生成し
液晶表示器のコントラスト用電源としているとのこと
PIC24Fを使用




       目次ページへ戻る