【第51回情報交換会概要】
開催日時 2014年9月14日(日) PM1:00〜PM5:30
開催場所 川崎市総合福祉センター(エポックなかはら)
7階 第3会議室
【まとめ】
9月に入って残暑もなく涼しい中で、しかも連休の中日でしたが
大勢の皆さんに参加していただきました。
今回は私の方からマスターズの参加報告など多くの紹介をさせて
いただいたため、みなさんの発表の方は少なくなっています。
《スナップ》
【講義】
1.マスターズ参加報告 :後閑
今年も第18回マイクロチップ社マスターズへ参加してきましたので、
その中から下記のようなポイントだけ紹介しました。
・8ビットファミリではF1ファミリの次世代が計画されている
(型番はPIC16F183xx/188xxというように5桁に増えます)
・16ビットファミリではPIC24に1Mバイトのフラッシュメモリのものが計画
されている。またSMPSファミリに高速版が計画されている
・32ビットファミリではMM、MZ、MKファミリと多くのファミリの計画がある
また統合ライブラリとして「Harmony」の大幅強化が計画されている
解説資料は会員の皆様には別途配布しています。
1.8ビットファミリの周辺モジュールのまとめ :後閑
F1ファミリを中心として8ビットファミリの周辺モジュールが大幅に強化
されました。この周辺モジュールのすべての一覧表の紹介と、代表的な
周辺モジュールの使用例を紹介しました。
現在リリースされている周辺モジュールは下図のようになっています。
この中で特徴的なモジュールは下記のようなモジュールです。
@ゼロクロス検出:AC240Vまでの交流を抵抗1本経由で直接接続する
:本当に直接入力できる??
A角度タイマ:時間ではなく角度で指定したタイミングが得られる
モータの制御に便利
B信号計測タイマ:24ビットのカウンタを持っているので、パルス幅や
パルス周期の測定を高精度にできる
Cモニタと安全対策:CRCにより常時メモリチェックを行い、windowed WDT
により厳しいプログラム正常性チェックを行う
D傾き補正 :デジタル電源の補償に使う
解説資料は会員の皆様には別途配布しています。
【作品紹介】
1.災害時用太陽電池充電アダプタの製作 : 矢野さん
前々回紹介のあった災害用照明装置の鉛蓄電池の充電を、災害時を前提に
太陽電池から充電するための充電コントローラを製作。その紹介でした。
MTTPコントローラ、電流、電圧検出などに市販のモジュールを組み合わせ
PICで全体を制御して状態を液晶表示器に表示しています。
太陽電池本体と手前にあるのが
充電コントローラ
詳細は下記を参照してください。
「太陽電池充電アダプタ」
充電コントローラの前面
パネル
防水構造なので液晶表示器の
部分のしっかりと防水対策がしてある
コネクタだけで数千円したとのこと
ただ、別の会員からもっと安価な
ものがあると紹介があった
2.ドローン(準医療用)開発の紹介 : 亀田さん
4個のプロペラのヘリコプターとして有名なドローンですが、これを医療用に
使う目的で開発中の内容の紹介があった。
メーカと共同開発とのことで内容はマル秘。
3.PIC32MZの試作 : 斉藤さん
PIC32MXでワープロの試作中の斉藤さんから、PIC32MZの評価ボードを
試用した紹介がありました。
200MHzで315DMIPSというPICとしては驚異的な速度の32ビットPICです。
Starter KitとExpansion Boardの組み合わせで試しています。
従来方式のレジスタ設定でも試してみたとのことです。
Harmony内蔵のConfiguratorも試してHarmonyによるプログラミングも試して
みたとのことです。
LED点滅、液晶表示、PWMによる音階出力など一応問題なく動作しています。
PIC32MZのStarter Kitと拡張ボード
の組み合わせに自作ボードを追加
Harmonyの試用については下記ページを
参照してください。
「YS電子工作ラボ」
4.オシロジの製作 : 平峯さん
PIC32MZを使ったらオシロスコープとロジックアナライザを一緒にしたものが
できるのではないかということで検討を開始
MZがまだ入手できないので、PIC32MXで試作開始
PIC32MXでデータを収集し、ラズベリーパイで表示させるという構成
一応表示が出るところまでは完成した、今後性能アップに挑戦
詳細は下記資料を参照してください。
「Oscilogi-32の開発」
5.超音波風速計の製作 : 横田さん
音速が風の影響で変化するはずということで検討を開始
10cm間隔で対向させた超音波センサの送受信で、風速1mを検出可能
であることがわかったので、実際に試作した。
PIC16F785の内蔵オペアンプで回路を構成し、液晶表示器で応答時間
を表示。解析可能な感じであることがわかった。
今後東西、南北方向を検出可能な方法を検討するとのこと。
手前が超音波センサを対向させた
風速センサの外観
詳細は下記資料を参考にしてください
「超音波風速計の検討」