PICクラブ 第56回情報交換会


【第56回情報交換会概要】


開催日時  2015年11月29日(日) PM1:00〜PM5:30
開催場所  川崎市総合福祉センター(エポックなかはら)
      7階 第3会議室


【まとめ】 

暖かな秋から急に冷え込んでしまいましたが、今回も多くの皆さんに参加いただきました。
また今回は製作品の発表も多く楽しい一日でした。



【講義】

1.IoTとPICマイコン :後閑

IoTの現状と実際の例、マイクロチップ社の動向について解説しました。
特にIoTの現状ではハイプサイクルの頂上にあり、これから幻滅期に入って
淘汰されていく状況にあると思われます。

解説資料は会員の皆様には別途配布しています。

【作品紹介】

1.カラーコードによる時計 : 小野寺さん

わずか6個のフルカラーLEDで時分秒を表示した時計です。
数値をカラーコードで表現しています。我々にしか理解できない時計ですね。

基板はきれいな仕上がりです。
複数のダイナミック点灯で実現しているので
結構複雑なプログラムになっているとのこと


2.ワンコインWi-Fiモジュール : 松元さん

前回報告のあった熱中症指数計の製作を簡単化するため、WROOM用の
ユニバーサル基板を製作したとの報告です。
Arduinoにセンサーを接続してWROOMのWi-Fi接続でリモート計測ができます。


製作したWROOM用ユニバーサル基板


実際の製作例
詳細は下記資料参照

ワンコインArudionoモジュール
 ESP-WROOM用基板紹介



3.PIC32MXによるNTSCテレビゲーム : 田仲さん

PIC32MXを使ってNTSCカラーの画像信号を生成し、さらにSDカードを接続して
ゲームソフトをSDカードからブートロードして実行させるようにしたTVゲーム機
昔懐かしいパックマンやテトリスのゲームがありました。
BASICのインタプリタに挑戦中ということで次回に何らかの報告があるようです。

ブレッドボードで組み立てたゲーム機とキーパッド
PIC32MXをオーバークロックで動作させていますが
ブレッドボードでよく正常に動作しています。
NTSCカラー信号の出力に相当苦労されたそうです。
1クロックだけで色が変わってしまうそうです。

基板化した作品 小型できれいにまとまっています。

詳細は下記資料を参照してください。

ワンチップテレビゲームシステムの製作

また作者のホームページも参照してください。

ケンケンのホームページ

パックマンのゲーム

結構高速で動作します。


テトリスのゲーム

4.工作教室用ラジコンロボット : 梁取さん

久しぶりの参加で、相変わらず子供たちにロボット製作を教えているそうです。
しかし、ロボットはかなり進化していました。でも相変わらずPIC16F84Aでしたが。
市販のラジコン用プロポと受信機で操作するロボットで、教室では躯体製作から
2日間かけて製作するんだそうです。

教材用リモコンロボットの全体構成
左側のロボットを躯体のパーツの切り出し
から組み立てるとのこと

心臓部、PICの基板とラジコン受信機
下側の2個のRCサーボはブルドーザの
ブレード操作用
底面のモータとギヤは山崎教材社製

詳細は製作者のホームページを参照してください。
CLUB-WAD

操作実演中の製作者


5.Wi-Fiによる室内、室外温湿度計 : 西村さん

前回正常動作しなかったWi-Fiを使った温湿度計のリベンジ発表です。
今回は正常動作し、きちんと室内と室外の温度と湿度を表示しました。

これが端末器で屋外用と室内用の2つある
室内側のWi-FiモジュールがソフトAPモードで
動作してアクセスポイントとなる。
屋外側はWi-Fi端末となる
センサは温湿度両方計測できるものを使っている



こちらはおまけ
パソコンの充電を管理する基板で、ACアダプタと
パソコンとの接続をバッテリの残存容量によって
接続切り離しを制御することでバッテリの過充電状態
を回避するもの
USBでパソコンと接続してバッテリの残存容量を
受信している

6.PIC32用汎用ボードと使用例の紹介 : 齋藤さん

前回も報告のあったPIC32用の汎用基板で各種のグラフィック液晶表示器を接続した
例の紹介がありました。1.4インチから7インチまでの大型のものまで各種の例です。

紹介のあったPIC32用ユニバーサル基板

右側が本体のマザーボード
左側が2階建ての上側になるオプションボード

小型のカラーグラフィックLCDを接続した組み立て例



中型のカラーグラフィックLCDを接続した組み立て例

キャラクタLCDも2個追加されている


大型のカラーグラフィックLCDを接続した組み立て例





7.HARMONYでオシロジの完成 : 平峯さん

かねてより製作中だったPIC32MXを使ったオシロスコープ兼ロジックアナライザが
幾多のHARMONYのトラブルに悩まされながらも完成した報告です。
HARMONYを使うと周辺ドライバ部が組み込まれるので簡単に使えそうだが、
実際にはちょっと変えようとすると大変であること、割り込みの扱いにも
シビアさに欠けることが分かった。

完成したロジアナセット

HARMONYのトラブル詳細は下記資料を
参照してください。

Harmonyでオシロジ


ロジアナ本体
左側のヘッダピンにロジックアナライザ用の
プローブを接続する。
右上の小数のヘッダピンがオシロ用
USBでパソコンに接続してグラフ表示

8.わかさぎ釣りロボット Ver2 : 小林さん

わかさぎ釣りの自動化を目指して製作中のロボット、今回はBluetoothでスマホに
状態データを送信するという目標で疑問点を問い合わせ
1秒間隔でのデータ送信ではスマホで表示したとき正常だが、0.1秒間隔とすると
リアルタイムではなく何回かのデータがまとまって表示されてしまう。この原因が不明。
皆さんのアイデアで、Bluetoothモジュールがデータ量か時間で自動送信しているはず
なので、その辺を確認したらということになった。

下記が参考資料  「わかさぎ釣りロボット
下記が実験中の動画
 「1秒間隔の場合の表示動作
 「0.1秒間隔の場合の表示動作

9.UselessMachine用ばね加工治具の製作 : 村上さん

前回報告のあっUselessMachineに使われているはがねのばねの加工が難しいので
それを製作するための治具を作ったとのこと。
なんとステンレスをフライス盤で加工し、焼き入れをして作ったとのこと。
こんな道具を趣味で持っているなんてすごい!!

前回報告のあったUselessMachine
スイッチをオンとすると箱のふたがあいて
中から写真のような腕が出てきてスイッチ
をオフにしてもとに戻ってしまうという箱
治具が必要になって経緯は下記を参照

ばね作成


ばねを加工するための治具の例
この硬い金属を加工するのだそう
実際に治具を使っている動画が下記

治具を使ってばねを作る



       目次ページへ戻る