PICクラブ 第60回情報交換会


【第60回情報交換会概要】


開催日時  2016年9月19日(日) PM1:00〜PM5:30
開催場所  川崎市総合福祉センター(エポックなかはら)
      7階 第3会議室


【まとめ】 

やたらと台風が襲来して毎日雨が続く中で、ちょうど台風と台風の間に入って
無事に開催することができました。しかも今回は大勢の方々の参加を頂き、
さらに発表作品も多く充実した一日でした。








【講義】

1.Masters2016参加報告 :後閑

今年もマイクロチップ社のマスターズに参加しましたので、その内容を
報告しました。
詳細は会員の皆様には配布済みです。

【作品紹介】

1.ラズパイを高機能部品として使う その2 : 後閑

前回に引き続きPIC+ラズパイの製作品の紹介です。今回は、データロガーと
ラジコンカーの紹介です。
・データロガー
  PICでアナログデータを収集し、ラズパイでそれをグラフ化したうえで
  ウェブサーバとして公開するというもの


上側がPICマイコンのデータ収集ボード
 温度、湿度、気圧と
 電圧×2、電流×2が計測できる
下側がラズパイ
・ラジコンカー
  ラズパイのカメラで前方の動画を撮りながら、タブレットなどでその画像を
  見ながら操作するというWi-Fiを使ったラジコンカー

ラズパイの上に直接モータ制御ボードを接続
スマホ充電池でラズパイを駆動
モータは単3のeneloopで駆動
前方にカメラを取り付けている

2.Makersの参加報告 : 村上さん

Makersへの参加報告と、村上さんが周囲を回って撮影した動画を紹介してくれました。
   Makersリポート 1
   Makersリポート 2
   動画1    動画2    動画3   動画4

3.ADALM1000の紹介とラズパイ百葉箱の進捗紹介 : 松元さん

アナログデバイスが販売している多機能アナログ解析デバイスとでもいうべき
ADLAM1000というデバイスの紹介。基板1枚でできているのですが、オシロ、
ファンクションジェネレータ、マルチメータと非常に多機能なデバイスの紹介です。
価格も4千円ちょっととかなり安いです。

左側は被測定基板
右側が本体
表面にブロック図が描かれている
簡単な構成と見えるが
詳細は下記資料参照
  「ADALM1000の紹介


中身はものすごい数のICが実装されている
これで4千円なら安いかも



続いてずっと手がけているラズパイを使った百葉箱の現状の紹介です。
付属sン用基板も製作してかなり機能的にまとまってきました。



屋内用端末の例

詳細は下記資料参照
   「ラズパイ百葉箱とグラフ表示と実験ボードの紹介

サーバ側は「Node-Red」と「MQTTブローカ」


実際の表示例


4.オシロジのデータロガーモードの紹介 : 平峯さん

かねてより機能追加を続けているオシロジですが、今回はバッテリ充電器の
特性を計測するためデータロガー機能を追加したということでその紹介です。
どうもまだバグがあってときどき誤動作するようです。

オシロジのPIC部
左側が充電器でこれが被測定側

詳細は下記資料を参照してください。
  「オシロジ+データロガーモード

5.カラーセンサの紹介 : 川口さん

カラーセンサのちょっと変わった使い方です。カラーセンサでセンスした色が
あらかじめ設定sれた色と一致したらリレー出力がオンとなるというものです。
カラーの比較をする際、RGBの値でみようとすると非常に困難。そこで色相環
を使って判別することでかなり確度がよくなったとのこと。
もう一つの動作はカメレオン機能で、カラーセンサで検出したRGB値でPWm
を制御して同じ色を出そうというものです。

カラーセンサ部
周囲に白色LEDが付いている

詳細は下記資料を参照
 「リレーつきカラーセンサ

制御部
ちょっと写真がボケてしまいました。(すいません)


6.PICでハイレゾオーディオ : 菊池さん

8ビットから32ビットのPICマイコンでハイレゾのアンプを製作した報告です。
実際に音をアンプスピーカで聴かせていただきました。8ビット8ピンのPICマイコン
でも結構聴ける音がでていました。しかし32ビットの本格ハイレゾの音は流石です。

8ビット8ピンのPIC12Fを使用
22kHzサンプルでモノラル8ビットデータの再生
ができたとのこと
意外と聴けるおとでした。

8ビットのPIC18で32kHzのサンプリングレートで
8ビットステレオでCCPで音を出している
SDカードを直接PICの足に配線している



16ビットのdsPIC33EPを使用したもの。
こちらもクロックアップで160MHzで使っている
96kHzのサンプリングレートまでできたとのこと
16ビット/24ビット幅だが、DACが16ビットのものを
外付けで使っている



32ビットPICマイコンと真空管ヘッドアンプの
組み合わせ
PIC32は何と35%のクロックアップで445DMIPSで
使っています。
192kHzのサンプリングでハイレゾです。


試聴に使ったアンプスピーカ
結構低音も出ていてよい音で聴けました。


7.ビンテージ送受信機向け周波数カウンタの販売終了 : 槻木澤(つきのきざわ)さん

何度か紹介のあったビンテージなトランシーバの周波数をデジタル表示するための
アダプタのその後の報告です。
CQ誌に記事として紹介したとのこと。
結局、頒布も用意した全部が完了し、本件はこれでおしまいということにまったそうです。
詳しくは、下記使用を参照ください。
 「ビンテージ送受信機用周波数カウンタ

8.回路図NET自動チェックツール : 菅生さんさん

お仕事で回路図が間違っていて基板化したあと修正すのが大変だということで
回路図のネットリストの段階で、基本的な間違いを指摘するツールを開発した
ということでその紹介がありました。
チェックルールを追加する作業が大変そうという意見がありました。

説明中の菅生さん
ツールの詳細は下記資料を参照のこと
 「ScoutChecker


9.チューブポンプコントローラ : 長浜さん

薬品を混合するためのポンプで、正確に1回転するように制御する装置の開発報告
従来はリードスイッチで回転を検知していたが、高速になると誤作動が目立つので
これを回線するために開発した。
原理はポンプに流れる電流波形を見て、そのピークを過ぎた適切なタイミングで
電源をオフすることで正確な1回転を検出できる

コントローラ全体
右側の基板が検出部
詳細は下記資料を参照
  「チューブポンプ コントローラ


チューブポンプ
内部でファンか回転することで
液体を送り出す



今回開発したコントローラ
上のセメント抵抗が電流検出用


10.わかさぎ自動釣り機 : 小林さん

最後に時間が無い中で、報告していただきました。
小林さんが目指しているわかさぎ釣りのアタリ検出を超えて
自動で釣り上げてしまう装置を作った人がいた。
負けてしまったが、これからも続けるとのことでした。


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