PICクラブ 第69回情報交換会


【第69回情報交換会概要】


開催日時  2018年9月8日(土) PM1:00〜PM5:30
開催場所  川崎市総合福祉センター(エポックなかはら)
      7階 第3会議室


【まとめ】 

酷暑と台風の被害、おまけに北海道での大地震と災害続きの中でしたが、
今回も多くの方々の参加を頂きました。参加ありがとうございました。




【講義】

1.マイクロチップマスターズ2018参加報告:後閑

恒例のマイクロチップ社のマスターズに参加してきましたので、その内容の
報告です。今回はマイクロチップ社がIoTとセキュリティに力を入れていたので
私自身も急遽受講クラスを変更してIoTとセキュリティに限定してハンズオンの
クラスを受講してきました。

解説資料はPICクラブのメンバーの方々には配布済です。
(メールアドレス等が変更になって届いていない方は「gokan@picfun.com」まで
ご連絡ください)

【作品紹介】

1.PIC32MZを使ったWaveアナライザ : 坂井さん

PIC32MZのA/Dコンバータ4チャネルをインターリブで使って10MHzの
サンプル周期を実現しています。これで200kHz程度までの波形をきれいに
表示できています。
製作品の外観も見事で機能も単なるオシロだけでなく、各種波形処理を加えて
1台で波形観測に関する機能はほぼすべてできるようにするとのこと。

全体外観、下側にあるのはこれも自作の
Function Generator
外観は実にきれいにできています。

  詳細は下記資料を参照してください。
  「PIC32MZ Waveアナライザ


波形表示はきれいです、
使った液晶表示器はSTNで直接スキャン
駆動しています。
動作中の動画「Wave Generator


使っているメイン基板、100ピンのPIC32MZを
手付けしています。
アナログ部も一緒に実装したそうですが、DCDC
コンバータのノイズで使い物にならなかったとのことで
別基板で構成し、さらに電源はトランスを使った
シリーズレギュレータ方式に変更したとのこと。


2.PIC32MZでWAVファイルの再生 : 斎藤さん

いつものPIC32MZの標準基板を使ってWAVファイルを再生するデモ試作
16ビットWAVファイル、モノラルで44.1kHzの再生で、外付けに12ビットの
DAコンバータを追加して音に変換しています。
SDカードから読み出してはDAコンバータに送るという作業をDMAで実行。

右のLCDに曲名が表示されている
詳細、再生動画は下記参照
PIC32MZ DMA WAV Player


3.Maker Faire 2018 参加報告 : 村上さん

今年はPICクラブのメンバーから3名の方々が出店できたということで
その現地での出店状況の報告でした。毎年盛大になっていくようです。
来年もチャレンジするということでお手伝いを募集しています。
詳細は下記資料参照。
MakerFaireTokyo2018Report

4.オブジェクト指向にチャレンジ : 西村さん 

この夏にオブジェクト指向に本気でチャレンジして、VC++で温湿度表示をする
アプリを開発したということで、UML、オブジェクト指向を理解するまでの経緯を
久々の紙によるプレゼンをしていただきました。
年を重ねても新技術にチャレンジする好奇心には敬服します。

製作の対象となるセンサー部
PICマイコンで計測した結果を
USB経由で送信
このあたりの製作はお手の物。


元になったPC側のアプリ
これをオブジェクト指向を使って
クラスを追加しながら
最高温度と最高湿度を出力する機能
を追加していく過程の解説です。


まずはMVCモデルの解説
ViewとControlの世界にModelを
追加していくのがオブジェクト指向だと


続いてクラス化の過程の解説で
一番理解できなかったのが「集約」という
部分で、実際にプログラムを製作していく
間でやっと理解できたとのこと


このシーケンス図を描くことで VCC+が暗黙で
実行してくれる部分が理解できた
VC++が自動的に処理してくれる部分が理解
できると全体が分かると。

5.マチカニアの新製品「type M」の紹介 : 田仲さん 

BASICを使ったゲーム機MachiKaniaの新製品「type M」の紹介でした。
PICマイコンをPIC32MX370F512にグレードアップして大幅に機能強化
されたようで、特に64ピンにピン数が増えたことで、これまで単にモニタ
に表示するだけのものだったものから、周辺に各種の付加回路を追加
できるようになり、センサのアナログ入力やモータのPWM制御まで
できるように機能強化された。もちろんBASIC言語でプログラミングするので
数行の記述だけで制御ができる。

ゲーム基板本体
右上にセンサーとモータ制御用
のドライバを追加している
詳細は下記資料参照のこと
Machikania type Mの紹介

モータのPWM制御のデモでは、
Nゲージの電車の速度制御をしています。


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