【EジスPenとは?】
最近サトー電気から発売されたもので、プリント基板を塗り絵のように作成する道具です。
実体は何かというと、詳細は不明ですが、導電塗料のようなものだと思って下さい。
この道具の外観は下記のようなもので、ちょうどホワイトとか呼ばれている修正液と
同じイメージです。
これで必要なパターンを描いて乾燥させれば任意のパターンが作成できますので、
試作をするときには、非常に便利な道具です。
EジスPenの詳細は下記サイトを参照して下さい。
★「電子マスカット」
残念ながらこのEジスPenは発売中止となってしまいました。
【使い方】
(1) スルーホール基板を用意
ユニバーサル基板で穴がスルーホールになっていて裏表が接続されている基板
を用意します。最近タカチから発売された両面スルーホール基板が、いろいろな
サイズが揃っていて使いやすいでしょう。
(2) 回路図からパターン図を作成する
手書きでもEDAでもどちらでも良いですが、1/10インチピッチで、できるだけ直線で
直角に曲げたパターンを作成します。
下記のようなパターン図を作成します。
(3) パターンを描く
この作成したパターン図に従って、EジスPenを使ってパターンを塗って作成します。
実際の作成は下記写真のように、スルーホールが一定間隔であいたユニバーサル
基板にEジスPenを使って塗っていきます。
ユニバーサル基板の部品実装面に配線パターンを塗りますが、スルーホール穴の
ランドパターンの間をつなぐようにして塗っていきます。
間違って修正したいときは、綿棒を使ってこすり取れば簡単に消せます。
(4) 乾燥
塗布が完了したらこれをドライヤで熱して乾燥させます。
150℃で20分間の焼き付けが望ましいとなっていますので、下記写真のように、
ドライヤの先端のブラシ部分を取り去り、直接熱風が当たるようにして熱します。
塗布した部分が白色になって乾燥すれば終了です。
下記ができあがったプリント基板です。
(5) 部品を実装する
できあがったプリント基板に部品を実装します。
部品はパターンを描いた側から実装し、裏からはんだ付けします。この塗布した部分
にははんだがのりにくいのではんだ付けはし難くなってしまいます。
下記が組み立て完了した基板です。
これだけの手順でプリント基板ができてしまいますので、試作には非常に便利な道具です。