【ベタパターン】
ベタパターンとは、基板のパターン配線が完了した後で、パターンの空いている
部分をベタのパターンで塗りつぶしたものです。
こうすると、エッチングしなければならない部分を減らせますので、エッチング液
の節約になりますし、ベタ部分をグランドとすることで、ノイズにも強くすることが
出来ます。
【ベタパターン作画手順】
ベタパターンを作画するには下記のような手順で行います。
(1) レイヤ選択
レイヤ1のはんだ面かレイヤ2の部品面のパターンを選択します。
(2) 線幅の指定
丸ラインボタンを選択してラインとし、アパーチャボタンで線幅を0.1mmの
細い線とします。
【変更】
最近のプリンタは解像度が高く、0.1mmの線幅にするとベタパターンが
すだれ状になってしまいますので、線幅を0.5mmくらいにして描くと、
完全なベタパターンで印刷できるようになります。
(3) ベタパターンの範囲を作画する
ベタパターンはラインで囲まれた範囲となりますので、パターン範囲をラインで囲う
ように描いて行きます。最後は始点と重ねて閉じるように描きます。
また下図のように一度に広い範囲とせず、分割して範囲を指定するようにし、
範囲の境界は少し重なるようにして描くと境界部分の塗り残しがなくなります。
(4) 塗りつぶす
塗りつぶしボタンを押してから、塗りつぶす範囲のラインの何処かを左クリック
します。すると下記のような確認ダイアログが表示されますので、ここで「はい」を
指定すれば塗りつぶされます。
塗りつぶしをするときのコツは、一度に大きな範囲を指定せず、部分毎に塗りつぶし
て行きます。そのとき隣接の塗りつぶし部分と少し重なるようにして範囲を指定
すれば塗り残し無く出来ます。ただし、確実に囲んだ範囲としないと塗りつぶしが
出来ませんので、始点は重なりの無い位置から始めるようにします。そうしないと
ラインが塗りつぶしと同じ色になってしまうので始点位置が判らなくなってしまうから
です。塗りつぶした結果は下図のようになります。
(5) 塗りつぶしの解除と変形
一度塗りつぶした範囲の塗りつぶしを解除する場合には、塗りつぶしボタンが押された
状態で、範囲を指定するとき、SHIFTキーを押しながら範囲を指定すると、その部分の
塗りつぶしを元にもどし塗りつぶし前の状態にします。
この状態で変形ボタンを押せば、ラインの範囲を変更することが出来ます。塗りつぶし
のままで変形ボタンを押しても全体を動かすだけになってしまって形を変えることは出来
ません。
(6) 中抜きの仕方
ベタパターンの内部に含まれている特定の範囲をベタパターンを解除するときには、
全体をベタパターンにしたあと、塗りつぶしボタンを押した状態で、CTLキーを押しながら
塗りつぶし部分を左クリックします。すると塗りつぶし部が白く変わります。
ここで内部の中抜きをしたい範囲の囲み線の何処かを左クリックすると、下記ダイアログ
で確認sれますので、ここではいとすれば指定範囲の塗りつぶしが消され中抜きの状態
になります。
中抜きした結果は下図のようになります。この中に文字などを記入することが出来ます。
→【注意】 高戸谷さんからのアドバイス
ベタの解除/窓抜き等の選択は、塗潰した状態の確認を行っているので、
塗潰した後で回転などをすればベタを認識できません。
*塗潰しの確認は、塗りつぶした状態そのままを想定している。