デバイスのハードウェア構成


【デバイスのハードウェア構成】

デバイスの構成をハードウェアとしてみると下図のようになります。
この図のように、デバイスは「エンドポイント」というUSB通信の対象が中心
となって動作するので、これを構成要素の中心として扱います。
このエンドポイントを含むUSB通信をつかさどる部分を、専用のICとして開発
したものや、それを内蔵したUSBマイコンが市販されています。

特にデバイス用のUSBコントローラは、通信プロトコルのかなりの部分を専用
ICで実行するようになっており、簡単にUSBデバイスを作ることができるように
なっています。









【デバイス用USBコントローラ】

デバイス用USBコントローラが持っているべき機能ブロックを図で表すと下図の
ようになります。この機能ブロックは、通信が高速であることから、高速動作を
必要とするため、多くは専用のICで構成されます。
 マイコンでUSBを内蔵しているものも、このUSBインターフェースの部分は、
マイコン内部に専用のハードウェアとして同居させているものが大部分となって
います。




このデバイス用USBコントローラの内部ブロックの機能をUSBバス側から見て
行くと、下記となります。

(1) トランシーバ(Transceiver)
  USBバスと電気的なインターフェースをする部分で、送信用のドライバと、
  受信用のレシーバが、いずれも同一の2本のラインに接続されています。
  ここで重要な働きをするのが、レシーバ部で、単純に2本のラインに伝送
  されて来る差動信号のデータを受信するだけでなく、2本のそれぞれのラ
  インのDCレベルも検出して、RESETなど意味のある状態を検出できるよう
  になっています。

(2) SIE(Serial Interface Engine)
  高速のシリアルデータの送受信を実行するハードウェアブロックで、心臓部
  になります。ここは12Mbpsという高速通信を実現するため、非常に高速で
  動作する必要があります。そのため、専用のハードウェアで実現する必要
  があります。
  中味としては、フィジカルレイヤの機能をつかさどるブロックと、その上位層
  となって、自動応答などを果たすMAC機能(Media Accsess Controller)など
  から構成されています。

(3) FIFO
  エンドポイントの中心をなすFIFO(First In First Out)のデータバッファと、その
  FIFOの入出力の制御部から構成されます。
  
(4) CPUインターフェース部
  上位のマイコンなどとのインターフェース部分です。



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