Xilinx社のProgramable Logicである「XC9572」を使って
VHDLをテストするための評価用基板を製作しました。
VHDLで回路をパソコン上で作成し、直ぐダウンロードして
動作を確認することが出来ます。
Xilinx社からフリーソフトとしてVHDLの開発環境が提供されたのを機会に
VHDLでハードウェア開発をしてみることにしました。
そのVHDLを勉強するためと、出来上がったVHDLを実際に評価するため
に、XilinxのCPLDを動かすための基板を製作してみました。
比較的小型で、結構便利に使えます。
全体外観
プログラミング
ジャンパとJTAG
【全体の構成】
今回の製作例の全体構成は下図のようになっています。
CPLDとしては自作の容易さから、ソケットがPLCCの44ピンまででは
最大容量のXC9572を使いました。これ以上のサイズだと、ソケットが84
ピン以上のPLCCやPQFPとなり、ちょっと自作が面倒です。
このXC9572でも、内部マクロセル数が72個あり、ちょっとした回路なら
大抵のものが入ります。
評価用としてはスイッチと発光ダイオードを中心とし、試験用のクロック
にはタイマICであるNE555を使用し、約16Hzのクロックを生成しています。
さらに外部インターフェースとして、CPLDプログラミング用のJTAGインター
フェースと、パソコンと接続するテストにも使えるよう、RS232Cのインター
フェースを用意しました。
【全体回路】
全体の回路詳細は下図となっています。回路そのものは至って簡単
です。
真中にCPLD、左側がスイッチとジャンパ設定の出来る発光ダイオード
JTAGのコネクタとなっており、右側が、発光ダイオード群とRS232Cの
インターフェース、NE555のクロック発振回路となっています。
下記を条件にしています。
・クロックはGCK1ピンに固定
・リセットはGSRに固定
回路図とパターン図は下記をダウンロードしてお使いください。
(IVEXのWinDraftとWinBoard用のデータとなっています)
★ VHDL評価基板 回路図
★ VHDL評価基板 パターン図
【製作】
CPLDがPLCCの44ピンのソケットなので、これを中心に配置しています。
44ピンのPLCCまではピンのピッチが0.1インチなので、工作も楽です。
ジャンパ用のソケットには、ICソケットのシングルライン用を使い、ジャンパ
線には、ブレッドボード用に市販されているジャンパ線を流用しましたが、
これがなかなか快適です。
JTAGのコネクタは、Xilinx社のプログラミング用ダウンロードケーブルが
1ピン毎のソケットタイプのケーブルでしたので、ここにはシングルライン用
のコネクタのオス側のものを流用しました。
CPLD評価用ユニットの全体外観
真中のソケットに実装されているのが XC9572
下側がRS232Cインターフェース、上側がスイッチ類
左右に発光ダイオードが配置されている。
Xilinx社のプログラミング用ダウンロードケーブルは、パソコンとの接続は
パレラルインターフェースとなっていますので、パソコンのプリンタコネクタに
そのまま接続しています。 このダウンロードケーブルは自作も可能で、
Xilinx社のホームページに回路図が掲載されています。
また、他のホームページにも作り方がありますし、共立電子さんから組み立て
キットが発売されています。
Xilinx社のダウンロードケーブル
パラレルインターフェース用
【使い方】
この評価用ユニットの接続と、使い方は下記のようにします。
(1) プログラミング中の作業環境全体
パソコンのプリンタコネクタにXilinx社のダウンロード
ケーブルのコネクタを接続し、ツール本体にはJTAG
用ケーブルを接続します。
そのジャンパを評価ユニットのJTAGコネクタに1ピン
づつ接続します。
評価ユニットに電源を接続します。
(2) JTAGジャンパケーブルの接続
Xilinx社のダウンロードケーブルにJTAG用ケーブルを
接続し、その反対側を本評価ユニットの
JTAGコネクタに1ピンづつ接続します。
ピンを間違えないように慎重に!
(3) ジャンパケーブルの接続
発光ダイオードとCPLDのピン間をジャンパケーブル
で接続します。
接続のピンは、VHDLの合成終了後のピン配置に
よって行います。
この状態でプログラミングしたら直ぐ実行させる
ことが出来ます。