小型照度計、紫外線強度計
【概要】
オペアンプ内蔵のPIC16F785を使って照明の照度と、紫外線の強さを
計る計測計を作成してみました。
照度センサにはアンプ内蔵のものを使いましたので直接PICのA/Dコンバータ
に入力できました。
紫外線センサはわずかの電圧しか出力しませんので、2段構成のアンプで
増幅してA/Dコンバータに入力しています。
全体はオペアンプ内蔵のPIC16F785を使いましたので、PIC以外にはICが不要
ですから簡単な構成で小型にできました。外観は下記のようになっています。
PICの左下にある黒いICが紫外線センサ
(G6842)で、右側にある透明なものが
照度センサ(S9648-100)です。
実際に表示した例は下記のようになります。
照度は写真照明の下でしたので
かなり高い照度となっています。
【全体構成】
この照度計・紫外線強度計の全体構成は下図のようになっています。
オペアンプをPIC内蔵ですませましたからPIC周りに抵抗とコンデンサが
増えただけになっています。
照度センサ(S9648-100)の出力は、330Ωの抵抗負荷とするだけで、数Vの
出力電圧となりますので、そのままA/Dコンバータの入力とできます。
またほぼルックスの単位に比例した出力となっていますので、照度をルックス
の単位で直読できます。
紫外線センサ(G6842)の出力はnAからμAという非常にわずかの電流出力
ですのでオペアンプで電流電圧変換したあと、さらに増幅してA/Dコンバータの
入力としています。この紫外線の強度は絶対単位で表示するのは難しいので
室内の強度に対する相対値で表示することにしました。
【回路構成】
上記全体構成で作成した回路図が下図となります。
照度センサの出力は330Ωの負荷抵抗で電圧として取り出しています。
蛍光灯などの照度を測ると交流波形の電圧出力となることがありますので
並列に10μFのコンデンサを接続してローパスフィルタとして平滑して値を
読み取るようにしています。
電源は携帯用としてリチウムイオン充電池を使いましたので、定番のチャージ
ポンプのDC/DCコンバータで3.7Vの電池電圧から5Vを生成しています。
紫外線センサのアンプ部の回路を回路図にすると下図のようになります。
まず、初段のアンプで紫外線センサのわずかの電流を電圧に変換して出力しています。
この直流レベルの電圧出力を2段目のアンプで電圧増幅したあと、AN5のA/Dコンバータ
入力としています。ノイズを除くため、負帰還の抵抗に並列にコンデンサを接続して
ローパスフィルタを構成しています。
【外観】
組み立て完成した基板は下記のようになります。
PICだけで構成されていますから、すっきりしています。
PICの左下にある黒いICが紫外線センサ
で、右側にある透明なものが照度センサ
です。
★★★ 実装図ダウンロード
基板のハンダ面です。ここにDC/DCコンバータが実装されています。
★★★ パターン図ダウンロード
【プログラム概要】
プログラムはいたって簡単で、メインループで一定間隔で2チャネルのアナログ
データを入力し、スケール変換したあと液晶表示器に表示しているだけです。
照度は電圧出力からルックスの単位に変換して表示していますが、紫外線強度
はA/D変換後のデータをそのまま10進数で表示しているだけです。
★★★ 照度計、紫外線強度計のプログラム1式