【第49回情報交換会概要】
開催日時 2014年 3月 30日(日) PM1:00〜PM5:30
開催場所 川崎市総合福祉センター(エポックなかはら)
7階 第3会議室
【まとめ】
期末最後の休日で大雨の中でしたが多くの方々に参加していただきました。
また、今回は新たに参加された方が多くいらっしゃいましたし、紹介作品も
多くあって、あっという間の半日でした。
《スナップ》
【講義】
1.8ビットPICマイコンのロードマップ :後閑
今後1年間の8ビットのPICマイコンの開発計画の紹介です。
PIC16ファミリで型番が5桁のファミリがリリースされます。
解説資料は会員の皆様には別途配布しています。
2.MPLAB Code Configuratorの紹介 : 後閑
MPLAB X IDEのプラグインツールとして追加されたもので、
周辺モジュールのドライバを自動的に生成するツールです。
初期設定関数や入出力関数が自動的に生成されます。
【作品紹介】
1.災害用照明装置 : 矢野さん
地震非常放送を受信した場合や、加速度センサで地震を検知した
場合に自動的に照明を点灯すると同時にラジオ放送を聴くことができる
装置です。バッテリを内蔵していて停電時にも動作します。
FMの受信ユニットからの信号のトリガか、別置きの加速度センサ
からのトリガで起動されます。
本体の外観で、木造のケースに
実装されています。
天上にLED照明が2組組み込まれています。
中のコントローラはバッテリ充電、無線受信
などしっかり組み込まれています。
詳細は下記資料を参照してください。
「災害用照明」
別置きの加速度センサ部です。
非常に敏感になっていて、設置は縦横自由で
いずれの場合も3軸方向の揺れを検知します。
検知すると無線で親機に通知します。
2.スピーカアンプ内蔵LED電球とリモートタッチパネル : 横田さん
最初のスピーカアンプ内蔵のLED電球は、電球型のLED電球にBluetooth受信モジュール
とオーディオアンプを内蔵して、電球から音楽を流せるというものです。
LED用電源の強烈なスイッチングノイズの環境の中でもノイズの無い音楽が再生できています。
スタンドに実装したところ
下側にケースに収まったスピーカがあり、
一番下側がLEDの部分になります。
詳細は下記資料を参照してください。
「LED電球+アルファのアイデア」
Bluetoothモジュールが一緒に実装されています。
電源はLED用電源から取り出しています。
次のリモートタッチパネルは、スマホの画面タッチを、外部のスイッチで
代行してリモコンさせるというものです。人間が画面タッチする代わりに、タッチパネル
で画面タッチを機械的に行うという、通常のタッチパネルとは発想が逆のものですが、
何かに使えるかも。
このパッド面をスマホ画面に接触させます。
パッドがいくつかに分割されていて、それぞれが
常時はハイインピーダンスでリモコンスイッチが
押されると特定のパッドがGNDに接続されます。
このスイッチを押すと、タッチパネル部の特定の
パッドががGNDに接続され、指でタッチしたのと
同じ条件となってスマホ画面をタッチしたことに
なります。
詳細は下記資料の後半を参照してください。
「iPhone画面への電子タッチ」
試作したときのもの
タッチパッド部の常時の静電容量を少なくするため
ダイオードを直列接続しています。
3.8ピンマイコンを使ったモジュール : 松元さん
トランジスタ技術2013年2月号に掲載された8ピンマイコンの回路を応用して、
I2Cで接続する小型モジュールを製作。これまでの電子回路ブロックの拡張版です。
これが元になったトランジスタ技術で紹介された
8ピンマイコンの完成基板
右下に実装されているサブ基板が、I2Cで接続された
センサなど
上記のサブ基板部をモジュール化して、I2Cをバックボード
のインターフェースとして接続できるようにしたもの
電子回路ブロックの拡張版
詳細は下記資料を参照してください
「電子ブロックの勧め」
上記モジュールをmbedに応用して製作した電圧電流計
左側が電圧電流センサ部で右側がmbedにLCDを追加
して作成した表示部
詳細は下記資料を参照してください。
「I2Cモジュール方式電圧電流計」
4.スイッチング電源と導通テスタ : 大泉さん
おもちゃの修理時に使う自作電源です。おもちゃを壊さないように、出力コンデンサなし、
電流制限付きで、電圧もステップで設定できるようになっています。
0〜15V で最大2Aまで
過電流検出は出力トランジスタの飽和電圧で
行っているとのこと
詳細は下記資料を参照してください。
「おもちゃ修理の必須アイテム簡易SW電源」
電圧、電流表示はLEDのバーチャートで表示しています。
設定変更はタクトスイッチを押すことで行います。
次は、導通チェッカと電池チェッカを兼用できるツールで持ち運びができ便利に使えるとのこと
電池は1.5Vと9Vに対応、導通チェッカは15mVという特別に低い電圧で測定するのでおもちゃを
壊さないようにできています。
バッテリチェッカ用の端子はスライド式で格納できる
導通は引出された線で行い、抵抗値をバーチャートで表示
電池測定時はこのような構成で行う
電池電圧はバーチャートで表示
詳細は下記資料を参照してください。
「電池チェッカ+導通チェッカ」
5.PICで作るワープロ : 齊藤さん
何回かに渡って製作が続いている作品です。
今回は漢字フォントを実装したとのこと。フォントの素は「東雲フォント」でこれの
フォーマットをマイクロチップ社のグラフィックツールに合わせるためのパソコンの
ツールを作成したとのことです。
全体が整って来ました。
現在はパソコンで入力した文章を
USB経由で送信すると表示するというところです。
6.音センサ : 川口さん
マイクで拾った音のレベルを判定してリレーを駆動し外部に接点を供給します。
マイクの音のレベルをLEDで表示しています。
オペアンプ内蔵PICマイコンを使って簡単な構成
としています。
詳細は下記資料を参照してください。
「シンプルな音センサー装置」
7.音声時計 : 村上さん
音で時刻を知らせる時計です。外部ケースを3Dプリンタで製作しています。
製作はWebサービスで発注して行ったとのこと。意外と短時間で安価にできるとのこと。
白い部分が3Dプリンタで作成したケース
白いボタンつまみや、LCD用の穴なども
CADで作成すれば可能だということです。
外箱は木工工作です。
内部のロジック部です。
低消費電力化が重要なポイントですね。
8.液晶オシロスコープ : 崎田さん
PIC24F GCファミリの高速A/Dコンバータを利用したオシロスコープです。
2チャネルの計測と、内蔵D/Aコンバータを利用した発振器を一緒に組み込んでいます。
操作はタッチパネル方式です。
カラーグラフィックのLCDに表示させています。
サンプリングは2Msps/CHになっています。
詳細は下記を参照ください
「液晶オシロスコープ」