MPLAB IDEの概要


1.MPLAB IDEとは?

MPLAB IDE(Integrated Development Environment)は、文字どおりWindowsベースの
全PICシリーズ用の統合開発環境を提供するメーカ提供のフリーソフトウェアです。
2005年12月にリリースされたVer7.3xで強化された内容は、PIC24シリーズや
dsPIC30Fという16ビットのPIへの対応とシミュレーション機能の大幅な強化です。

全PICのシリーズのプログラムがこのMPLAB IDEで開発できるようになっています。
このMPLABには下図のようなプログラム群を含んでいます。

黄色の部分が基本となる部分で、プログラム開発の場合に必ず使うものです。下記
のようなプログラム群で構成されています。

プロジェクトマネージャ
  PICのプログラム開発は必ずプロジェクトの作成から始めます。このプロジェクトと
  いう単位でプログラムが管理され、こに合わせてディレクトリも生成されて、この中に
  作成したプログラムのファイルや自動で生成されたファイルが格納され管理されます。

エディタ
  プログラムのソースファイル(プログラムそのもの)を編集するテキストエディタです。
  シンタックス毎に色や字体が自動的に変わるようになっていてわかりやすいようになって
  います。また、シミュレーションデバッグもこのエディタでソースレベルでできるように
  なっています。

アセンブラ
  アセンブリ言語で開発する場合に、エディタで記述したソースファイルを機械語に翻訳
  する作業を行います。全PICのシリーズに対応していて、PICのデバイス名を指定すると
  自動的に対応するアセンブラが動作するようになっています。

MPLINK
  リンカと呼ばれるもので、アセンブラをリロケータブル(再配置可能)な形式で複数に
  分割して作成しておき、あとでそれらをひとつに接続するとき、その接続作業を行う
  プログラムです。

MPLIB
  ライブラリアンと呼ばれ、作成したプログラムを共用したり、あとからライブラリとして
  呼び出せるように保存しておくためのツールです。

シミュレータ
  最も強力なデバッグ用のツールで、パソコン上でPICをシミュレーションして動作を確認
  できるようにしたもので、非常に多くのPIC内部情報を確認したり、擬似的な入力をしたり
  しながらプログラム動作を確認できます。


赤紫の部分は外部になんらかのハードウェアを接続して使うための制御用プログラムです。
書き込み用のツールであるプログラマや、実機デバッグツールであるICEやICDの制御用の
プログラムです。ハードウェアをパソコンに接続するだけで直ぐMPLAB IDEから使えるように
なっています。

緑色の部分は、高級言語のコンパイラで、これらはMPLAB IDEとは別にインストールして
MPLAB IDEと統合します。
使う場合には、MPLAB IDEから使うことになりますが、すべてMPLAB IDEが統括します。

水色の部分はその他にいろいろあるツール群ですが、MPLAB IDEから呼び出せたり、
一緒に動作して、パラメータ等を設定したりするようになっているツールです。






2.入手方法

MPLAB IDEはフリーソフトです。PICの開発元であるマイクロチップテクノロジ社の
ホームページからダウンロードが出来ます。
プログラムの他に各種のドキュメントもダウンロードできるようになっています。


★★★ MPLAB IDEのダウンロードページ





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