【MPLAB Ver6.40の概要】
2003年11月20日にMPLAB IDE Ver6.40がリリースされました。
このバージョンはVer6.3xからのきめ細かな機能改良版となっているようで、
基本的な変更は無く、細かな使い勝手の向上が見られます。
ただし、多くの改善項目とされているものが、Ver6.32では既に盛り込まれて
いたもので、大きな新規項目はありません。
一番大きな追加項目は、PICSTART Plusのファームウェア関連で、Upgrade
Kitを追加することで、常に最新のファームウェアに自動更新されるように
なります。
【MPLAB 6.40の変更内容】
MPLAB IDE Ver6.40の主要な変更、追加項目は下記となっています。
ただし、大部分Ver6.32ですでに実現されている内容です。
(1) 構成管理ツールとの連携
Visual Source Safeなどのソフトウェア構成管理ツールなどと連携させて
プロジェクトのバージョン管理ができるようにするためのインターフェース
が、Project Windowに追加されました。
Project→Select Version Control Systemsを選択すると下図のダイアログ
が表示され構成管理ツールの種類を指定することができます。
(2) Step Out機能の追加
シミュレーションデバッグの時に、Step機能がありますが、そのStepに
もうひとつStep Outが追加されました。これでシミュレーションがより素早く
できるようになります。
Step Into :単純な1命令ずつの実行シミュレート
Step Over:サブルーチンの中には入らないで実行して次の命令に進む。
Step Out :Step Intoで進んでしまったサブルーチンを実行して抜け
次の命令に進む
(3) ドラッグ&ドロップによるWatch Windowへの変数登録
Watch Windowはデバッグ時の変数の値の確認に便利な表示窓ですが、
この窓への変数登録が、ソースファイルからのドラッグ&ドロップで簡単に
できるようになりました。これまではドロップダウンリストで探して選択する
必要があってちょっと面倒な操作でしたが、これで一層便利になりました。
(4) MPLABのアイコンメニュー表示のカスタマイズ化
メニューの上で右クリックすると、Customizeというメニューが表示されます。
これを選択すると下図のような窓が開き、ここで各アイコンを表示するしないを
設定することができます。
(5) 逆アセンブルリスト表示の表示方法改善
逆アセンブルした結果のリストが見やすくなるように改良されました。
具体的には、View → Program Memoryで表示されるリストが改良された
ことになります。
(6) ウォッチドッグタイマがデフォルトで動作許可された。
シミュレーションデバッグの時、WDTは、これまではデフォルトで禁止でした
ので、、ほとんど動作を確認することは無かったのですが、今回からは
デフォルトで動作許可になりましたので、 コンフィギュレーションでWDTを
OFFに設定しないと、WDTのタイムアウトが発生することになります。
(7) Programmerの追加とMPLAB ICD2の使い方の改善
Programmerの選択肢に 「MPLAB PM3」が追加になりました。
またデバッガに「MPLAB ICE4000」が追加になりました。
MPLAB ICD2をProgrammerか、Debuggerかいずれか片方でしか使えない
ようにしました。つまり同時に両方の機能を使うことはできないということです。
また、プログラムサイズを自動的に判定して、必要な部分のみの書き込み
を行います。これで書き込み時間をかなり短くすることができます。
(8) スタックメモリ表示に呼び出し元サブルーチン名を表示
スタックメモリの表示窓に、そのスタックを使ったサブルーチン名を一緒に
表示するようになりました。この機能はアセンブラでは有効にならず、C言語
の時に有効になるようです。
(9) Project WizardでのDevice選択を型名入力でできるようにした
Device選択で型名を入力する都度、選択肢を自動表示するようになりました。
(10) Simulator Stimulusの画面を小さくできるようにした。
Simulator Stimulusの窓が大きく、デバッグの時に邪魔になることが多かった
のでこれを改善して、縮小できるようになりました。
となっていますが、できないようです??
(11) PICSTART Plusのファームウェアバージョンアップの容易化
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