光関連半導体部品
光関連半導体部品
光と半導体とはかかわりが多くあります。それは、エネルギーの
授受が両者の間で直接可能だからです。
つまり、半導体接合部でのエネルギーで光が放出されることで
発光ダイオードが生まれ、逆に、半導体接合部に光を当てることで
流れる電流が制御することも出来ます。
これらの原理を応用した電子部品をまとめてみました。
【発光ダイオード】
ｐｎ接合に順方向電流が流れるとき、半導体に特定の不純物が混入して
いると、不純物の種類によって特定の波長の光が放出されます。
これを効率良く発生するようにしたダイオードが発光ダイオードです。
発色の種類は、赤、緑、黄、と最近 青 が開発され、光の３原色が
できたため、フルカラーの画像表示にも使われるようになりました。
サイズには多くの
種類がありま
す。
回路図記号は下図
【赤外線発光ダイオード】
発光ダイオードの１種ですが、特別に赤外線波長の光を発生するように
したのが、赤外線発光ダイオードです。
最近、テレビなどのリモコンの送信用として多用されています。
赤外線発光ダイオードの種類も
色々なサイズと形がある。
【光受光デバイス】
光に反応する素子ということで整理しておきます。
(1)フォトダイオード
通常逆方向に電圧を加えたとき、ダイオードには電流がほとんど
流れませんが、このダイオードの接合部に光を当てると、発光ダイ
オードと逆の原理で、光のエネルギーにより、電流が流れるように
なります。
そして流れる電流は光の強さに比例します。
このような原理で接合部に光が当たりやすくしたダイオードがフォト
ダイオードです。
(2)フォトトランジスタ
これはフォトダイオードと同じ原理ですが、トランジスタのベース
に光を当てるとコレクタ電流が流れるという原理によって出来て
います。 写真の素子は表面にレンズが付いていて、集光機能
を果たし、感度が良くなるようになっています。
(3)Ｃｄｓセル
Ｃｄｓ素子を集めて表面から光が入るようにしたものです。
Ｃｄｓ素子は光が当たると電気抵抗が下がるという特性を持って
おりそれを利用したものです。感度あｈ良いのですが、応答速度
がフォトダイオードやフォトトランジスタよりも遅いという特性が
あります。
左がフォトトランジスタ
フォトダイオードもほとんど
同じ形状をしている。
右がＣｄｓ素子
【セグメント発光ダイオード】
数字を表示するために発光ダイオード素子を幾つかまとめて
実装したもので、７個の素子で数字が表示できるようになって
いるため７セグメント表示器とも呼ばれています。
実際の表示器は写真の様な例があり、大きさも色も各種の物
があります。
実際のセグメントには小数点が余分についていて８セグメント
となっています。
セグメント発光ダイオードは、基本的な接続方式から２種類に
分けられます。
・カソードコモン
下記回路図のような接続で、発光ダイオードのカソード側
が共通になっているものを言います。
・アノードコモン
回路構成は同じなのですが、アノード側が共通になって
いるものを言います。
【フォトカプラ−】
発光ダイオードとフォトダイオードかフォトトランジスタを向かい
合わせに一体化して素子化したものがフォトカプラ-と呼ばれます。
電気的に絶縁できることから、コンピュータと外部機器との接続に
良く使われます。
実物は下記の様に一般のDIP型ICと形状は変わりません。内部に
何組か一緒に実装して16ピンパッケージなどになっているものも
あります。
回路図記号は左図のような形が
一般的です。
【モリリカカプラ-】
Ｃｄｓ素子と発光ダイオードを向かい合わせてモールドした素子
で、フィードバック回路で絶縁したいときに使います。
周波数特性は余り良くないですが、ある程度の直線性があり
ますので、フィードバック用抵抗素子としては良好な素子です。
【フォトリフレクタ】
フォトカプラ-と同じように赤外線発光ダイオードとフォトダイオード
を一体成型したもので、発光ダイオードの反射波を捕らえることで
障害物検知用のセンサーや、マーク読み取りセンサーとして使わ
れます。
表面に発光ダイオードとフォトダイオードの窓が
同じ方向を向いてあいている。
正面の障害物からの発光ダイオードの反射波を
フォトダイオードで検出する。
【フォトＭＯＳリレー】
フォトカプラ-と全く同じ構成で、フォトセルと発光ダイオードを向かい
合わせてモールドし、フォトセルにはMOS型FETが内部で接続構成
されています。このMOS型FETには４００V以上の耐圧の物もあり、
高圧高電流のい制御も出来ます。
代表的なフォトＭＯＳリレーです。
小型で大きな電圧を制御する
ことが可能です。
