【リレーとは?】
半導体全盛の最近では珍しくなってしまいましたが、これまで
コンピュータなどを使って外部の機器を動かす時には、必ずと
いって良いほど使われて来た部品です。
原理は簡単で、電磁石と鉄片から出来ていて、電磁石に電気
が流れると、鉄片が吸い寄せられてスイッチがONとなるという
簡単なものです。
リレーが外部機器制御用として多用されて来た訳は、コイル部分と
接点部分が完全に絶縁されていることで、電気的にコンピュータと
外部機器を絶縁して扱えることと、わずか数Vで動作しているコン
ピュータでも、数百Vの電気をOn/Off出来るということにあります。
しかし、それでもリレーには大きな欠点がいくつかあります。
・動作が遅い
高速なものでも数msecの時間を必要とします。これはメカです
から仕方がありません。
・ノイズが出る
接点が接触する瞬間に電気火花が出ますから、当然その影響で
ノイズが発生します。
この火花を出来る限り少なく抑える工夫がいくつかあり、小型
機器ではダイオードによるスパークキラーが代表的な例です。
【リレーの種類】
(1)メカニカルリレ−
下図は、プリント板実装タイプのリレーの例です。接点の許容電流
によって大きさにも色々あります。
また1接点だけでなく、複数接点が同時の動くようになったリレーも
あり。数多くの種類があります。
(2)ソリッドステートリレー(SSR)
半導体で構成されたリレーで、その原理はフォトカプラ−と同じで
発光ダイオードと光トリガータイプのトライアックを向かい合わせに
してモールドしたものです。
トライアックですからゼロクロススイッチ回路を加えてAC電流をゼロ
クロスでOn/Offしたり出来るようになっています。
小型でしかも絶縁機能はそのままに、火花が出ないという最大
のメリットがあるため、リレーに代わって使われています。
下図はSSRの例です。ハイブリッドICでゼロクロス回路などを組み合
わせています。
(3)フォトMOSリレー
フォトカプラ-と全く同じ構成で、フォトセルと発光ダイオードを向かい
合わせてモールドし、フォトセルにはMOS型FETが内部で接続構成
されています。このMOS型FETには400V以上の耐圧の物もあり、
高圧高電流のい制御も出来ます。代表的なフォトMOSリレーです。
小型で大きな電圧を制御する
ことが可能です。