露光する


【露光の準備】

トレーシングペーパーに印刷したパターン図を使って、市販の感光基板
に直接露光します。わたしは感光基板としてはサンハヤトのカメレオン
レジストポジ感光基板
の10Kというのを使っています。
寸法は10cm x 7.5cmで大抵の物がこの大きさで実装できるので
丁度手ごろな大きさです。

拡大できます


これを露光用のホルダーセット(サンハヤトのPK−CLAMPが便利)
で挟んで固定し、紫外線をあてて感光します。
下図は露光の準備で、感光基板とパターン図をクランプに挟むところ。
ここで注意が必要なことは、パターン図の裏表を間違えない様にする
ことです。一旦間違えたらもうもとにには戻せません。やりなおししか
外に方法がありません。

  【露光のコツ】
   私は、パターン図を部品面からの透視図で描き、印刷面を下側
   にして基板と合わせています。こうすると紙の厚さによる隙間が
   空く事が無いので細いパターンも痩せることなくきれいに仕上が
   ります。

拡大で
きます



【露光用光源】

紫外線の光源としては、専用の自作もできますが、簡単なのは蛍光燈の
スタンドの利用です。これなら至って簡単にできます。まずは蛍光燈の
スタンドか小型天井灯のセットを用意します。蛍光燈は10W〜20Wのも
のが適当です。これと「ケミカルランプの10W〜20W」を購入します。
このケミカルランプは東急ハンズなどで入手できます。

この時注意が必要なのは、殺菌用の蛍光燈ではだめだということです。
これは発光する紫外線の波長が異なり露光がうまく出来ないからです。

蛍光燈スタンドの蛍光燈をこのランプに差し替えれば光源が完成です。

工作が好きな方は安定器と蛍光燈用ソケット、グローランプをバラで
購入して組み立てることで専用の光源が出来ます。

下図は自作の光源用ランプで残材のアクリル板で作ったものです。

 自作光源
 10Wのランプを使っています。




【露光の実際】

この光源を使って、5から10cmの距離で、10から15分で露光で
きます。この時注意することは、何度か光源の位置をずらして基板の
全面に万遍なく光が当たるようにすることです。
太いランプなので基板の端の方さえきちんと光りを当てれば問題
無く露光するはずです。
(ランプのW数が低いとこの幅を確保するのが難しくなります。)
また余り長く露光しすぎると、パターンが痩せるため0.2mm程度の
細いパターンが切れかけてしまいますので要注意。
またべたグランドの部分も少し感光してしまい、感光剤が薄くなったり
はげおちたりしてしまいます。

この時間は「感」に頼るしかないのですが、10分から15分の間でや
れば、まず大丈夫です。
さらに注意することは、基板とパターン図の間に隙間が無い様にするこ
とです。紙の厚さも問題になります。この隙間があると光源からの光が
斜めに入り、一定の方向のパターンだけが痩せ細ってしまいます。

私はパターン図を印刷面が下側になるようにして印刷して(つまり部品
面からの透視図)、それを裏返しにして基板にあてて露光しています。

下図は露光の最中です。光源の高さは本などで確保します。

露光中。本で高さ調整


この露光が上手に出来ればほぼ出来上がったも同じです。雑誌などで
一般の蛍光燈や太陽の自然光での感光を紹介していますが、あれは
失敗の確率が高く余りお勧め出来ません。
上記の「感」の所が問題で適当な   物差しが無いのです。


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