ハードウェアの設計


【USB2.0内蔵PICのハードウェア設計】

USB2.0内蔵PICを使ったハードウェアを設計するときのポイントは
下記の2つとなります。
いずれもPICの例題の回路として用意されていますので、それを
参考に設計すれば安心です。

(1) USBのインターフェース部
(2) バスパワーとセルフパワーの自動切り替え

【USBのインターフェース部】

USB2.0内蔵PICのUSBインターフェースは、通常は何も外付け部品が必要無い
ようになっていて、データシートどおりで下図のように接続します。
Vusbピンには内部の3.3Vの電源のレギュレーションをよくするためにコンデンサを
付加した方が良いでしょう。この場合にはVREGENをイネーブルにして3.3V電源を
動作させる必要があります。
SPP7:SPP0の端子はパラレル通信用で40ピンのPICにだけ存在しています。




 この基本の接続に対して、インターフェースを絶縁したりするためにドライバレシーバを
外付けにしたい場合には、下図のような接続構成とします。
まずプルアップ抵抗だけを外付けするような場合には上側のような回路構成とします。
この場合3.3V電源を外部供給とする場合には、内部の3.3VレギュレータをVREGENを
ディスエーブルにして停止させておく必要があります。

ドライバレシーバを外付けにする場合には、図のように送信受信の切替信号などで
送受信の切替を制御する必要があります。この切替用の信号は自動的に生成されます
ので対応するピンに接続するだけです。




【バスパワーとセルフパワーの自動切替】

USBデバイスの場合には、接続するホスト側から5V電源を供給してもらう「バス
パワー方式」と自分で5V電源を供給する「セルフパワー方式」とが構成できます。

マイクロチップから提供されているUSBファームウェアは、このいずれにも対応できる
ようになっています。しかもどちらであるかを自動認識してそれぞれに対応させて
動作するようになっています。

この場合の回路の設計方法は、デモボードにその参考回路があり、下記のような
構成とします。
まず5VのVdd電源をUSBからと外部からと両方から供給可能なように考えます。
そのためダイオードD1,D2で両方の電源を並列供給可能なようにします。
このダイオードには電圧降下が小さいショットキーバリアダイオードを使います。

次にバスパワーとセルフパワーが自動的に切替ができるようPチャネルのMOSFETを
スイッチとして使い、ゲートに外部電源の5Vを接続しておきます。これで、外部電源から
5Vが供給されるとMOSFETがオフとなって、USBコネクタからのVbus(5V)による電源
供給はオフとなりバスパワーは遮断されます。
外部5V電源が無く、USBコネクタが接続されるとMOSFETのゲートは抵抗R1でLow
レベルになりますから、オンとなりVbusからの5VがD1を経由して供給されます。

USBのVbusの信号をR3を経由してPICのポートに接続します。これでとUSBコネクタが
接続されたというUSBアタッチの検出用に使います。

外部の5Vの信号もR4を経由してPICのポートに接続し、こちらはセルフパワーの有無
の検出用に使います。








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