【概要】
パソコンのプリンタポートは、IBM互換機ではもともと、98国産機でも
最近のものは、8ビットパラレルの双方向データ通信が出来る様に
なっています。
そこでこのプリンタポートとPICマイコンを接続して、8ビットパラレルの
高速双方向データ通信が出来るインターフェースを作ることとします。
【プリンタポートの仕様】
パソコン側のプリンタポートの仕様を調べてみると、かなり色々な種類
があることが分かりました。これを整理すると下表の様になっています。
出典:トランジスタ技術 1996年12月号
(注)数値は16進数表記
項目 PC9801,PC9821シリーズ
PC/AT互換機
セントロニクス規格 準拠
フル
セントロ双方向
セントロフル/双方向セントロ
ポート名 プリンタポート
LPT1
LPT2
LPT3
レジスタ
I/O
アドレスデータ 40
40
140
3BC
378
278
ステータス 42
42
141
3BD
379
279
コントロール 44(46)
44(46)
142
3BE
37A
27A
その他 35(37)
---
149
---
---
---
割込み 無し
あり
あり
あり
また各I/Oポートのビットごとの意味内容は、PC/AT互換機の場合
には、下図の様になります。
ここで今回のハンドシェイク通信で使うのは、赤字で示した、ビジー、
ストローブ、入出力切り替えの3種類と、データレジスタです。
ポートの入出力切り替えは、下図のコントロールレジスタで行うの
ですが、ストローブ信号と同時の制御になるので、注意が必要です。
同様に、PC9801、9821シリーズの場合には、これとは大幅に
異なっていて、下図の様になっています。
これによると、旧来のPC9801はデータレジスタの入力機能が無い
ので、今回のハンドシェイク通信では双方向通信は出来ません。
【コネクタピン配置】
またコネクタのピン接続は下表のようになっています。
下記信号の範囲では、両機種とも同一のピン配置ですが、
他のピンは異なる信号が出ていますので注意が必要です。
注)表中の ^ は負論理を表す
ピン番号
PC98シリーズ
PC/AT互換機
1
^DATA-STB
^STROBE
2
PDB0
Data Bit0
3
PDB1
Data Bit1
4
PDB2
Data Bit2
5
PDB3
Data Bit3
6
PDB4
Data Bit4
7
PDB5
Data Bit5
8
PDB6
Data Bit6
9
PDB7
Data Bit7
10
^ACK
^ACK
11
BUSY
BUSY
12
PE
PE
13
SELECT
SLCT
19〜30
GND
GND
これらの制御用の仕様が分かったところで、実際の作り方を考え
ましょう。