アナログIC



オペアンプ


【オペアンプ】

オペアンプはアナログICの基本となる素子で、名称はOperational Amplifire
の略で、OPアンプとも呼ばれています。
基本機能は線形増幅器ということで、アナログの入力を一定の比で増幅して
出力する機能を持っています。

非常に増幅率が高く、10の5乗以上あるため、回路設計上は無限大の増幅
率をもつ理想的な増幅器として扱うことが出来ます。

この無限大の増幅率という前提があると、フィードバック回路を構成したとき、
増幅率が抵抗の比だけで決まり一定と出来ます。ここにオペアンプの出来た
理由があります。


見かけ上はディジタルICと同形状
実装個数によりピン数が変わる
左は2個、右は4個内蔵している



【オペアンプの特性】

オペアンプは回路図記号は、下図のように、プラスマイナスの2本の入力と、
1つの出力ピンを持っています。その他にはプラスマイナスの2電源ピンが
あります。
機能は、2本の入力ピンの差の電圧を、増幅し出力ピンに出力します。



  オペアンプの基本回路は非常に簡素です



このオペアンプの基本回路は下図の様にします。下図はプラス電源だけで
動作するオペアンプなので、片側はGNDになっています。
ここで、入力はR2の左側から入り、1番ピンに出力が現れます。
この時の増幅率は、R3/R2=100K/20K=5倍 と一定で抵抗だけの比で決定
されます。 これがオペアンプの最大の特徴です。
C6は電源のパスコンで電源ノイズを防止し、オペアンプの異常な動作を防止
する働きがあります。





電源用IC 3端子レギュレータ


【3端子レギュレータ】

最近の電源回路には必ずといって良いほど使われているICで、
入力、出力、GNDの3本の端子だけで出来ているため、こう言う名称で
呼ばれています。

機能は、出力電圧を常に一定に保つ働きを持ち、出力電流や入力電圧
の変化に対しても安定な出力電圧を保ちます。
単純な固定電圧出力のタイプと可変出力電圧タイプがあります。

回路図記号も下図の様に3ピンで表します。

  左が入力、右が出力
  下側がGNDまたはADJ 


使い方の詳細は「電源回路の設計法」をご覧ください。


100mA、1A、3A
のそれぞれのタイプ


特殊な専用アナログIC


【パワーアンプ用IC】

専用のアナログICの代表的なものですが、オーディオアンプ用の
出力アンプで、小型低出力のものから、大型高出力アンプまで
さまざまな種類があります。

使い勝手も、周りに抵抗とコンデンサをいくつか付加するだけで
オーディオアンプが構成できるため手軽で便利に使えます。

 
このような1個のICで
数10Wのステレオ
アンプも構成できるものがある。

【モータ制御用IC】

特殊な用途としては、DCモータの制御用ICなどがあります。
定回転制御や、可変速制御なども可能なICがあり、マイクロコン
ピュータと接続して各種の複雑な制御を行うことが可能です。


 小型DCモータ制御用のIC

 Hブリッジやパルス幅制御
 などの機能を持つICがある。





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